
5000兆冊読みたいですよ、ええ。
でも、実際に5000兆冊読もうとすると、トンでもない時間が必要で、おそらく1兆冊すら読む前に人生を終える可能性すらあります。
そもそも私が、これまでの間に何冊の本を読んできたかという話です。
302冊です。
実際は読書メーターを始める前に読んだ本も含めるともうちょっといくと思うんですが、無いものはデータとして計上できないですからね。
5000兆冊から302冊をマイナスすると4999,999,999,999,298冊になるので、実現可能性が無い目標であることがわかりました。
5000兆ページに切り替えても難しいです。
地球をもう1回作るくらいの時間がかかります。
途方もありませんね。
目次
はじめに
読書メーターを初めて4ヶ月目です。
6月もいろんな本を読みました。
6月の読書メーター読んだ本の数:9(前月比-2)
読んだページ数:1872(前月比-545)
ナイス数:11(前月比+7)
今月はあまり本を読むことができませんでした。
先月の「5月に読んだ本まとめ」では、連休があったから沢山読めた、みたいな事を書いていましたが、6月に9冊しか読めなかったのは、連休の有無じゃなくて純粋にモチベーションの低下だったと思います。
本を読む事自体に飽きたとかそういうわけではないんですけど、ピンとくる本が無かったというのがあります。
そもそもの話をすると、読みたくて買っているので矛盾してるような気がするんですが、好きな食べ物でも、食べたくない時に食べても美味しくないのと一緒で、読めるテンションの時に読まないと面白く感じないわけです。
積ん読を最初の方だけパラパラ読んで、最後まで読めそうなヤツを探してる時間とかが最高にロスタイムでした。
と、言うわけで6月に読んだ本を振り返ってみましょう。
①オタク学入門 著:岡田斗司夫

岡田斗司夫の独特なしゃべり方が脳内再生される本。当初の題名が「オタクの成り方教えます」だったこともあり、オタク体験と称してSF映画「ブレードランナー」を例に上げながらオタクが映画のどこを見ているかを丁寧に解説するくだりは非常に参考になる。それ以外にも、マンガ・アニメ・実写映画問わず、サブカルの成り立ちを年表とあわせて簡単にまとめているところはわかりやすくてよかった。他の著書も気になる。
読了日:06月05日 著者:岡田 斗司夫
これはテンションの高い本でよかったです。
読書メーターの感想にも書きましたが、オタクの成り方について書かれている本です。
作画監督ごとのキャラクターの違いがどうとか、この作品のパクリ元はこれだとか、特撮はこういう仕組みで撮影しているだの、マンガ雑誌はこういう風に進化してきた・・・など、オタク的には割と普通の話なんですが、オタクじゃない人に「オタクとはこういう生き物なんだよ」と丁寧な説明がされています。
SF映画「ブレードランナー」や、アクション映画「ダイ・ハード」を例に、オタクじゃないと注目しないようなポイントについて解説しているのが面白かったです。
「ブレードランナー」は人気があるんですが、私はあまり面白く感じなかったので、「こういうところが面白いんだなぁ」とわかったようなわからないような気持ちになりました。
「ブレードランナー」も、もう1回観直してみたいですね。
オタクで生きていると普通だと思っていることでも、こうやって改めて解説として読むと、オタクを客観視できるというか、却って新鮮でした。
自分が、この本に書かれているオタクに成れていれば、の話ですけれどね。
②パチンコがアニメだらけになった理由(わけ) 著:安藤 健二

パチンコ業界とアニメ業界の関係や、アニメパチンコが今のように盛り上がってきた仕組みが簡潔に描かれており、大変参考になった。雰囲気的に嫌厭していたパチンコだったが、ユーザーを楽しませるためのギミックを考えたり、どのアニメを題材にするかの選定など、メーカーが趣向を凝らしてきた事がよくわかる。パチンコ店に行こうとは思わないものの、銭湯や旅館に台が置いてあったら、ちょっと触ってみようかとは思うくらいには興味が沸いた。表紙から漂う黒さの割にかなり面白い内容だった。
読了日:06月08日 著者:安藤 健二
「新世紀エヴァンゲリオン」からはじまり、「創世のアクエリオン」や「BLOOD+」など、2000年代に急に増え始めたアニメ原作パチンコの発展を取材した本です。
私は個人的にパチンコは嫌いなんですが、だからこそ、いろいろと誤った認識をしていたことがわかりました。
エヴァンゲリオンが人気だからパチンコになったのではなく、パチンコで出してみたらパチンコユーザーがビデオレンタルで観てハマってしまった等、なんだか実はあんまり関係無いところから盛り上がったみたいな経緯が書かれていて、面白かったです。
でも、アニメ原作パチンコって、今考えるといい側面もあって、普段アニメを見ない会社の先輩がアクエリオンの真似して「無限パンチ!」とか言ってて、なんか面白かったですね。
そういう、外からのユーザーを流入させた、というのは良かったかもしれません。
著者がアニメ会社に取材をしにいくと、パチンコ自体のマイナスイメージのせいか、なかなか口を開けてくれないみたいで、めぼしい情報が手に入らないという事が多くて、取材が難航したのは読んでいてくるしかったです。
なんだか、現代社会の闇を解き明かすドキュメンタリー的な雰囲気もあって、良い本でした。
一応パチンコに興味が沸いて来て、アニメ原作の台を触ってはみたくなったんですが、旅館とか銭湯に置いてある100円だか500円だかで遊べる台ですら玉を全部使いきる前に飽きてしまって、「なんかやってみたいなぁ」って気持ちのまま一生やらないかもしれませんね。
③日本のオーラ 天国からの視点 著:江原 啓之

冒頭からホリエモンの批判や、発行当時の政治家のオーラ解説などがあり、特定の人物や事件の名前が出ている都合、かなり具体的な話に踏み込んでいる感が出ており、これまでの江原さんの本のような観念的なものとは一線を画している。そのせいだろうか、言わんとしている事自体はこれまでの書籍と変わらないはずなのに、文体にトゲがあるような印象。そこまで言わなくても・・・、とちょっと心配になる本だった。ボリュームはそこまで無いので、半日程で読み終わった。
読了日:06月09日 著者:江原 啓之
江原啓之さんの本です。
これ、私の本じゃなくて父親の本なんです。
「要らなくなったから、古本屋にでも売って小遣いにでもしてくれ」と言われて引き取ったんですが、自分から手に取る事は確実に無い本なので、読んでから売ろうと思って読み始めたんですが、正直しんどいです。
読書メーターの感想にも書いてある通りなんですが、どの本も基本的に書いてあることが同じで、微妙にニュアンスとかシチュエーションが違うだけなんです。
ファン商売だなと思いますし、おそらく普段本を読まない人向けの本なんじゃないかとすら思います。
この「日本のオーラ 天国からの視点」はちょっと冒頭が過激で、ホリエモン批判や政治家のオーラ解説など、発売された当時はともかく、2025年現在で読むと正直どうかと思う事が多くて、おいおい・・・という気分になります。
④世界樹の迷宮II ~六花の少女~ 下巻 作:FLIPFLOPs

映画を1本観終わったような満足感があった。下巻は、消息を絶った衛士隊や他ギルドを救出するために第三階層へ向かうというあらすじで、ゲーム内でもイベントとして発生するような展開だったが、複数のギルドが入り乱れて協力するくだりはシステム上、ゲームでは再現できないので面白かった(ゲームではサポートキャラが1人追加されるくらい)。綺麗にまとまっているので蛇足になるかもしれないが、第四階層以降でどんな冒険が繰り広げられたのかも気になるラストだった。
読了日:06月10日 著者:FLIPFLOPs
前回の5月に読んだ本の続巻です。
迷宮と街を行ったり来たりしていてゲームっぽかった上巻に比べると、物語の展開上、迷宮に籠りっきりだったので閉塞感がありましたが、いい感じのクライマックスでした。
ゲームでは他のギルドメンバーと交流する事はあってもパーティに加入したりはしないのですが(後続作品のすれ違い通信で取得することはできます)、複数のギルドと入り乱れて戦うみたいな事はシステム的にできないマンガ独自の演出でよかったです。
マンガでは第三階層の強敵を倒すことで主人公マナリィの目的は達成できてしまうので、物語としては終わるのですが、あの後も世界樹の迷宮を踏破する冒険は続くみたいです。
エピローグで第四階層の景色が描かれるんですが、その後のオーバーロードや始原の幼子との戦いも見てみたいです。
amazonで商品ページを見ると、6,000円くらいしてものすごい高騰してますね。
16年も前のマンガなので当然と言えば当然かもしれませんが、多分、古本屋さんで探した方が安く買えるかもしれませんね。
手放したものが高騰してるのを見ると、後悔すると言えばするんですが、発売当時に買って1回読んでそのままになっていたので、棚の肥やしにしていてもなぁ、というところですね。
⑤人間の絆 ソウルメイトをさがして 著:江原 啓之

いつもの江原さんの本らしく、小我と大我を踏まえての説明だが、今回は人間関係に特化した内容。基本的に書いてある事は、微妙なニュアンスが違うだけで他の著書とほとんど同じ。世の中を生きていくなら人としてこうあるべきとでも言う普遍的・道徳的な内容であり目新しさや革新的な事は書かれていない。世の中のあらゆる事を運命や宿命で片付けてしまっている感もある。どちらかと言えば、普段あまり本を読まない人向けに書かれた本なのではないかと思う。言い換えれば、どの本を読んでも江原入門として成立すると言った方が適切だろうか。
読了日:06月16日 著者:江原 啓之
再び江原さんの本です。
読書メーターの感想で述べた通りなんですが、書いてることは同じですね。
書いてあることが同じなので、感想らしい感想が出てこないです。
江原さんの考え方として、自分のための利己的な行いを”小我(しょうが)”、他者や世の中のための行いを”大我(たいが)”と呼ぶんですが、江原さんの本は全部”小我”と”大我”を前提に成り立っています。
江原さんの大ファンである父親には申し訳ないのですが、江原ファン(エハラー)の皆さんは、毎回新しい本が出る度におなじような文章を読んでいて飽きないのかなぁ、と素朴に感じます。
⑥天国への手紙 著:江原 啓之

亡くなった人や、これから亡くなっていく人との接し方、死後の世界についてまとめた本。江原さんの本なので、小我と大我を前提とした内容で、大体書いてある事は他の著書と同じ。しかし、この本を読んで救われたという評価もあり、確かに気持ちの整理や身の振り方を改める指標にはなると思う。巻末にはエンディングノートもあり、終活にも役立ちそう。
読了日:06月20日 著者:江原 啓之
またしても江原さんの本です。
冒頭でモチベーションが低下したと書きましたが、多分、江原さんの本ばかり読んでいたからだと思います。
著者が同じだから、とかじゃなくて書いてる事が同じだからモチベーションも下がりますよ、ええ。
でも、この「天国への手紙」は、亡くなった方や、これから亡くなっていく方への接し方について書かれた本で、身内との死別を控えた方にとっては気持ちを整理する本になるのかなぁ、と思いました。
私はまだ、そういう状況ではないですが、いつか歳をとって身内や友人との死別を迎える時になったら、このような本のお世話になるのかもしれません。
そういう意味では、漠然と世の中はこうであると解説した他の著作よりも有意義であると言えます。
⑦社会不適合者の人生サバイブ術 著:ルス・グアダルーペ

メキシコに移住した日本人の自伝。メキシコ人の人間性や文化について、日本人のナチュラルな目線で解説されているので、とてもわかりやすい。刹那的で今を生きているメキシコ人特有の考え方を知ると、日本人の基準で考えると許せない人でも許せてくるような不思議な気持ちになる。怖いもの知らずでどんなところにも遊びに行き、行った後で「怖いところだった」と感想を述べる著者の人間性も面白く新鮮。情報量の割にボリュームは少なく、1日でサクッと読めるところも良かった。
読了日:06月21日 著者:ルス・グアダルーペ
家族の購入した本です。
「面白いから読んでみてよ」と自室に置かれていたので、読んでみました。
私は毎週土曜日のウルトラマンや毎週日曜の東映特撮が観たいので海外で生活することを考えた事はありませんが、だからこそ、このように海外生活を記した本があるのは興味深いです。
この本では、メキシコ人の国民性というか性分というか、そういうのがよく書かれています。
メキシコ人は”今”だけを生きているので、過去の事は振り返らないし、将来どうなるかも考えない。
過去の積み重ねで今の自分があると考えている私には真似できない生き方ですが、そういうのもアリなんだなぁ、と感心します。
⑧死の壁 著:養老 孟司

肉体的・観念的・社会的、様々な「死」の在り方について解説した一冊。医師としてのドライな観点で、死体は物であると言う事もあれば、人情的な観点で解剖や安楽死を躊躇う気持ちもあり、決して単純ではない情緒も感じる。いろいろと遠回りしながら「死」を考察していくが、最終的には著者自身の父との死別に帰結していくところが、ある種のストーリーのようで読後が良い本であった。
読了日:06月23日 著者:養老 孟司
これは父親の本なんですが、過去に自分でも読んだことがあったので、2回目です。
「バカの壁」の流れで読んだのですが、内容はものの見事に全然覚えていませんでした。
死に対する考え方の話なので、ある意味で前述の「天国への手紙」と同じようなカテゴリーであると言えるんですが、江原さんが観念的なニュアンスで死を扱っているのに対して、この「死の壁」はかなり現実的な角度で解説しています。
「建物の建築でエレベーターが狭すぎるので、人が死んで棺に入った時のことを考慮していない」という設備的な面での話であったり、自己・他者・第三者の死はそれぞれ認識が異なるという感覚的な話であったり、医療的な死は判断基準であって、実際に肉体的・精神的な死であると言えるのか?という概念的な話であったり・・・とにかく様々な見方で死と向き合った名著であると言えます。
キャッチフレーズで「人間の致死率は100%」とか書いてあるのを見ると、「そりゃそうじゃないか」と間の抜けた気分になるのですが、それを踏まえた上での本文には凄まじい熱量が込められていたと思います。
本当に良い本なので、一度は読んでみる事をオススメします。
多分、6月に読んだ本の中では第1位かな、と思います。
⑨江原啓之 本音発言 著:江原 啓之

江原啓之さんが、世間からのバッシングに対して胸中を明かすというコンセプトの一冊。四十代後半の男性記者との対談形式で進行していくが、演出なのか盛っているのかはともかく、男性記者の発言が妙に煽り気味で、もう少し言葉を選べないのかと心配になってくる。江原さんの本の傾向が、この本にも顕著に現れており、大体書いてある事は他の本と同じ。対談形式になっている分、普段とは異なるアプローチになっているような気がするものの、意外性はあまり無く、いつもの感じに落ち着いている。
読了日:06月30日 著者:江原 啓之
再び江原さんの本です。
これまで江原さんの本を10冊読んでおりますが、本当にただ家にあるから読んでいるだけなので、別にエハラーではないです。
なるなら、ウエハラー(上原正三のファン)とかの方がいいですね、はい。
この「江原啓之 本音発言」は、世間からのバッシングに対して解説をするという内容で、他の本とは違った切り口ではあるんですが、結局のところ言ってることは他の本と同じです。
でも、インタビュアーというか、対談相手がいるので、それによって江原さん単体では出てこないものが出ているので、その辺は面白かったと思います。
さいごに
6月の読書は迷走していたと思います。
基本的に読み終わった本で、もう1回読みたいと思わなかった本はスグ手放すようにしているので、早く読み終わって古本屋に売って部屋を片付けようとか、そういう気分で惰性で読んでいるからよくなかったんです。
なので、7月は自分らしく、特撮に関した本を中心に読み進めていこうかと考えています。
この記事を書いているのは7月なので、もう次の本を読み始めているのですが、特撮の本は面白いです。
そもそも自分の専門分野だから理解が速いというのもあるんですが、だからこそ書いてある内容が考える時間も無くスラスラ入ってくるので気分がよいです。
そう考えると6月は、自分の専門外の分野にも手を出し過ぎたかもしれません。
7月に読んだ本まとめは、もうちょっとテンションの高い内容でお届けできるかもしれません。