先月、特撮が観られる動画配信サービスについて記事を書きました。
これが意外と好評だったようで、ものすごい嬉しかったです。
やはり、このネット時代を生き抜くには、読んだ人にとって有益な情報を提供することが大切なのだと思い知るばかりでした。
しかしながら、この動画配信サービスの記事の有益性って、もう既に特撮を好きな人が抱いている「どのサービスに入ればいいんだろう?」という悩みに対しては効果的だったかもしれませんが、全く特撮を見た事が無い完全新規ユーザーにとってはまだまだ敷居が高いものだったと思います。
と言う訳で今回は、もう少しビギナー目線でどの特撮を見ればよいか?をお話する記事にしたいと思います。
この記事を読んで、何も知らない0の状態から、ちょっと知ってる1の状態になってブラウサバックして帰っていただけると幸いです。
それでは早速行ってみましょう!!
目次
そもそも特撮って?
これ案外知らない人が多いんですが、特殊撮影とか、特殊撮影技術の略語です。
映像にエフェクトを合成して、ビームを撃ってるように見せたりとか、ミニチュアの建物を壊して、本物の建物が壊れているように見せたりとか、現実ではあり得ない出来事を現実かのように映像化するテクニックです。
現代ではトクサツという言葉だけが一人歩きして、なんとなくヒーローと怪獣が戦ってるTV番組のジャンル全体の事を指すニュアンスで使われている感じがあります。
昨今の映像作品ってCGの発達で映像にエフェクトを被せる事が昔ほど難しくなくなってきたので、特撮作品と一般作品の境界線が曖昧になった感もあり、”特撮ヒーロー”という言葉だけが昔の名残で定着したまま、なんとなくそのまま時代が変わってきた背景もあるからじゃないかと思っています。
だから、技術的な意味合いで”特撮”という言葉を使う人と、ヒーロー番組という意味合いで”トクサツ”という言葉を使う人で、絶妙に乖離している印象があります。
そんなこともあって、「特撮好き」を公言している人でも、蓋を開けたらヒーロー番組が好きなだけで、特撮技術自体にはそこまで関心が無い・・・みたいな場合もあったりして、「あぁ、そうなんだ・・・」みたいな気分になる事もあります。
別にそれ自体は悪い事じゃないです。
同じ言葉でも、詳しい人とそうでない人では捉え方が違うなんてことは、どの分野でもそうですからね。
だから、この記事では難しい話はひとまず置いておいて、一般的なニュアンスで使われる怪獣とかヒーローとかが出てくる番組全体を指す”トクサツ”として話を進める方針で行きます。
特撮ジャンルは大きく分けて4つある?
特撮が特殊撮影の事を指す略語であることは前項で説明した通りですが、特撮技術が使われている作品をジャンル分けすると結構細分化しないといけなくなるので、ひとまずは現行で最新作が継続して製作されているシリーズに絞ってお話しましょう。
大別して、次の4種類です。
①ゴジラシリーズ
②ウルトラマンシリーズ
③仮面ライダーシリーズ
④スーパー戦隊シリーズ
人や世代によっては、「ガメラシリーズは無いの?」とか「メタルヒーロー(宇宙刑事)シリーズは無いの?」という声が聞こえてきそうですが、それらは新作の公開頻度が少なかったり、新しいTVシリーズが製作されなかったりで、日常生活で触れる機会が無いと思うので、ここでは割愛します。
今後、気まぐれで記事を書くことがあると思うので、その時に期待してください。
今回はタイトルの通り、ゴジラシリーズについて書きます。
怪獣映画の始祖、ゴジラシリーズ
怪獣映画の始祖です。
ゴジラがあるからこそ、怪獣映画というジャンルが生まれ、後々のウルトラマン等の巨大ヒーローに繋がっていくわけです。
街を破壊するゴジラを倒すために、人類があの手この手で立ち向かっていくというのが基本的なあらすじになっています。
ゴジラや、その他のゲスト怪獣がどんな特性を持っていて、どんな生態系で、なにが弱点なのかを探りながら、作戦を立てて進めていくのが見所です。
モンスターハンターやダークソウルのようなテレビゲームで、ものすごく強いモンスターを試行錯誤して倒す感覚に似ているかもしれません。
映画なだけあって、ゴジラが街を破壊する場面のクオリティは基本的に高く、日本各地の実在の街が舞台となるので、誰でも知っている有名な建物が壊されたりするところも面白いです。
ゴジラに建物を壊されるとチョット話題になるので、自社ビルを壊して欲しい企業もいるとかいないとか。
ゴジラシリーズはとにかく見やすい
ゴジラシリーズは映画なので、気になった作品を選んで1本観れば良いところがオススメできるポイントです。
昭和ゴジラシリーズ(1作目~15作目)や、平成VSシリーズ(16作目~22作目)のように、世界観が繋がっているものもあるんですが、本当にただ過去作と同じ時間軸上にあるというだけで、映画自体は1本の作品として独立しているので、過去の映画を観ていないと内容がサッパリわからないとか、前作の直後から物語がはじまるので置いてけぼりになる、みたいな事は基本的に無いです。
基本的に・・・と言ったのは、第14作目の「ゴジラ対メカゴジラ」→第15作目の「メカゴジラの逆襲」や、第26作「ゴジラ×メカゴジラ」→第27作「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」のように、直接的な続編になっている作品がたま~にあったりするからです。
とは言っても、映画というものは新規ファンを取り込みたいものなので、過去作の要素があっても「そういう事があったよ」程度のニュアンスでしかないので、観てる方も「ふ~ん、そうなんだ」と気にせず流せるレベル感に収まっています。
物語的に繋がっていても、主人公その他登場人物は総入れ替えされているので、過去作から続けて観た人も、新しく見始めた人もスタートラインは同じ状態になるわけです。
繰り返しになりますが、映画の内容自体は1本の作品として独立しているので、「なんとなく観てみるか~」というくらいの気分で気楽に観られると思います。
とは言っても、もう70年近く続いているシリーズなので、映画と言えども結構な数あるので、どれを観たらいいんだろう?という気持ちになる方の方が多いと思います。
基本的にはその時その時で上映している新しいヤツを観ればいいと思うんですが、他のゴジラ映画も観てみたいな~なんて人にオススメしたいものを紹介します。
ゴジラシリーズのオススメ作品3選!!
ゴジラシリーズは国内だけでも33作。海外では5作製作されています。
そんな中から私が「これだったら楽しめるかなぁ」と思ったものをピックアップします。
どれも、amazonのprimevideoや、U-NEXTで観ることができます。
その1「シン・ゴジラ」

まず間違い無くこれです。
シン・ゴジラです。
文句無しでこれです。
公開当時話題になりましたが、それはそれとして純粋な特撮ファン目線でも物凄く面白い映画でした。
そもそもゴジラというのは、(その映画が公開された当時の)現代日本に巨大生物が現れたら、(その当時の科学力を持った)人類はどのように対処するのか!?というところを描く対巨大生物シミュレーションの側面があります。(これは私が勝手に思ってるだけかもしれませんが)
しかし、ゴジラ映画は作品が製作される度に、関連商品を売るための販促的・エンタメ的な面が強くなったりして、ゴジラの持つ純粋な恐ろしさみたいなのはどんどん薄れていく傾向にあります。
(それでも十分怖いんですが)
そんな中で、シン・ゴジラは現代日本に突然ゴジラが現れるというフォーマットなのが良いです。ポスターに書かれているキャッチコピーが「現実対虚構」になっていることからわかりますが、自分たちが暮らしている世界に突然怪獣が現れたらどうなるんだろうか、というシミュレーションとしてかなりよく出来ていたと思います。
まさしくゴジラシリーズの中の1作品というよりは、「初代ゴジラを現代で作ったらどうなるか?」という位置づけの意欲的な映画だったと言えます。
どんな攻撃も受け付けず、急速に自己進化を繰り返しながら、どんどん強くなっていくゴジラに対して、登場人物たちもゴジラを倒すためにストイックに行動し続ける、最後まで目が離せない面白い内容です。
人間パートが、終始ゴジラを倒すために会議ばかりしている理屈っぽい雰囲気なので退屈に感じる人もいるかもしれませんが、会社で働いて、仕事を進めるために他部署の人とコミュニケーションをしたり、自分がやりたいことを成功させるために分析をやっている人とかが観ると面白いかもしれません。
その2「ゴジラVSキングギドラ」

タイムトラベルによる歴史改変を扱った映画です。
ゴジラが誕生する前の時間まで遡り、将来的にゴジラに変化するゴジラザウルスという恐竜を別の場所に移動させることで、現代にゴジラが出てこないようにしようとしたら、キングギドラという別の超怪獣が生まれてしまった、という非常に面白い内容です。
タイムトラベルとか歴史改変って、昨今のアニメとかでもよく扱われている印象があるので、今の若い人達にもウケるんじゃないかぁと思うんですが、実を言うとこの映画、歴史改変の描写に難がありすぎて評判はものすごい悪いです。
日常的に映画を沢山観ている人や、頭の回転が速い人が観たら、まず間違いなくワーストになると思います。
でも、全体的にエンタメに振り切っており、映像的にはカッコよく、ストーリー的にも楽しいので、何も考えずに観る分には無茶苦茶面白い、という観る人のスタンスによって良くも悪くもなる、という不思議な映画です。
「ゴジラVSキングギドラ」は平成初期の映画ですが、平成初期のゴジラ映画って、昭和のゴジラ映画のようなマンガ的な可愛さも抑えられ、かと言って2000年代以降のようなリアル過ぎて怖すぎる感じもない、絶妙なラインのスタイリッシュさがあって今の目で見てもかっこいいと思うので、全体的にオススメです。
その3「怪獣大戦争」

ゴジラシリーズの中では人間パートと怪獣パートの時間配分が一番丁度いい映画だと思います。
怪獣映画の難しいところって人間パートと怪獣パートのバランスで、これが悪いと話の内容が面白かったり、特撮が凄くても個人的にはイマイチに感じてしまいす。
怪獣パートが長すぎると飽きちゃうんですよ。
ゴジラ映画って怪獣映画なので当然なんですが、怪獣が街を破壊したり、ゲスト怪獣と戦っている場面が長い印象があって、その間って必然的に物語の進行が止まるので、「いつまでやっとんねん」とツッコミたくなります。
その点、「怪獣大戦争」は全てのバランスが美しく、何回見ても退屈な場面がありません。
物語面でも、4人の登場人物のドラマが上手い具合に噛み合わさってクライマックスに繋がっていくところは面白いですし、ラストの猛反撃で敵宇宙人が完膚なきまでにコテンパンに倒される勢いの凄さはカタルシスがあって良いです。
なんか冷静に考えたら、そんな無茶苦茶面白い映画じゃないかもしれないんですが、ラストのテンションが高すぎて最高に気持ちがいいです。
(こういうこと書いてたら、リバイバル上映の時に見にいけばよかったなぁと後悔してきました)
1965年の映画で、すごい古いので、全体的なノリにしてもSFの雰囲気にしても、昭和当時のセンスが楽しめないとキツイかもしれませんが、2016年にシン・ゴジラが公開されるまでは間違いなく自分の中でダントツ1位の映画でした。
本当にこれはいろんな人に見て欲しい映画です。
さいごに
いかがだったでしょうか?
この記事を読んで、ゴジラを観てみようかなと思ってもらえたら最高です。
実を言うと、私もまだゴジラシリーズを全作品観たわけではないので、今回紹介しなかった映画の中に、もっと面白い映画があるかもしれません。
ゴジラだけでなく、他のシリーズについても紹介したいので、同じような内容で、ウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズについても、お話したいと思います。