特撮サントラを発売順に振り返る、超歴史3~復活編~

つい先日、「特撮サントラを発売順に振り返る、超歴史2~苦闘編~」という記事を書きました。

特撮サントラを発売順に振り返る、超歴史2~苦闘編~
数カ月前に、特撮作品のBGM集に関する歴史をまとめた、「発売順に振り返る、特撮サントラ超歴史~創世編~」という記事を書きました。 https://shu-yas…
shu-yashiro.com

1981年~1984年にわたって発売された特撮サントラを振り返る内容だったんですが、熱を入れ過ぎた結果、長くなって読みづらかったので、83年と84年を切り離して別の記事にすることにしました。

1983年~歌と音楽抱き合わせ作戦!!~

80年代に入ってからテレビも映画も特撮作品は少なくなりましたが、その中で戦い続けたスーパー戦隊シリーズと宇宙刑事はまだまだ子供たちに好評で、シリーズを継続する形となりました。

スーパー戦隊シリーズは第7作目の「科学戦隊ダイナマン」が、宇宙刑事ギャバンは続編として「宇宙刑事シャリバン」が放送を開始。

この辺りから、特撮サントラも徐々に巻き返しを図っていきます。

科学戦隊ダイナマン(1983年2月5日~1984年1月28日放送、全51話)

これまでの戦隊シリーズの要素を受け継ぎつつも、ヒーロー番組としてよりシンプルにしながら、敵キャラクターにも貴族の階級社会を描いた縦軸のドラマを用意し、見応えのあるものにしたのが「科学戦隊ダイナマン」です。

放送中、30分の放送枠が25分枠に縮小され、OPとEDを省いた本編時間が17分になってしまったハンデを背負わされましたが、短くなった放送時間の中で人間ドラマ、ヒーローアクション、ロボアクションを消化するためのノウハウを整え、スピーディでテンポの良い、勢いのある番組に大変身しました。

スーパー戦隊シリーズの中では、一般ユーザーが思い描く”戦隊モノ”のイメージに収まっているので、他の戦隊に比べると第一印象は非常に地味ではありますが、アクションシーンの派手さや、爆発シーンによるインパクトのある映像は今でも色褪せない傑作であると言えます。

音楽も、「秘密戦隊ゴレンジャー」から「大戦隊ゴーグルファイブ」までを担当していた渡辺宙明氏に代わり、京建輔氏が担当。

和楽器をアクセント的に多用した、ウエスタン風の情熱的で妙に色気のある音楽でダイナマンの活躍を彩りました。

科学戦隊ダイナマン ヒット曲集

コロムビア

音楽:京建輔

CX-7079

1983年6月21日発売(※1)

当時価格 ¥2,300

そんなダイナマンからリリースされた音楽アルバムが、「科学戦隊ダイナマン ヒット曲集」です。

主題歌や挿入歌が収録されたソングコレクションの類ですが、曲の合間にBGMが収録されており、ジャシンカ帝国のテーマ、ダイナマンのテーマ、ダイナロボ必殺技のテーマなど、少ないながらも、ある程度主要なBGMは収録されている印象でした。

また、BGMの曲数が少ないとは言え、挿入歌の劇中での使用頻度も高いので、ダイナマンの作品世界を音楽で追体験するという意味では申し分無い出来栄えだったかと思います。

歌モノが作られても、劇中で使われないなんて事はザラにあるんですが、ダイナマンの挿入歌くらい使用頻度が高ければ、BGMとして受け入れる事も難しくは無いわけです。

宇宙刑事シャリバン(1983年3月4日~1984年2月24日放送、全51話)

宇宙刑事シリーズ第2作「宇宙刑事シャリバン」は、前作「宇宙刑事ギャバン」の基本的な要素をそのまま受け継ぎ、主人公の出生の秘密が徐々に明かされていく縦軸のドラマを盛り込んだ意欲作となりました。

音楽はギャバンから継続して渡辺宙明氏が担当。

宇宙犯罪組織マドーの巻き起こす怪奇現象を不気味なメロディで表現し、シャリバンの活躍をギャバン以上に派手な音楽で盛り上げました。

宇宙刑事シャリバン 音楽集

コロムビア

音楽:渡辺宙明

CQ-7081

1983年7月1日発売

当時価格 ¥2,300

そんなシャリバンから発売されたのが、「宇宙刑事シャリバン 音楽集」です。

ダイナマン同様に主題歌・挿入歌とBGMの組み合わせによるアルバムですが、歌モノ9トラック&BGM5トラックのダイナマンに対して、シャリバンは歌モノ5トラック&BGM9トラックと、ダイナマンよりもBGMの配分が多いです。

前年度のギャバンのアルバムが好評だったとは言え、まだまだ及び腰だったのでしょうか、83年は挿入歌とBGMを抱き合わせる形で様子見をしていたような印象を受けます。

低年齢層向けの戦隊では歌モノを多くに収録し、少し高い年齢層を狙えそうな宇宙刑事ではBGMを多く収録して、いい具合に編成を変えているのも見事な采配だと思います。

デジタルトリップ
宇宙刑事シャリバン
~シンセサイザー・ファンタジー~

コロムビア

作曲:渡辺宙明
編曲:越部信義、小久保隆

CX-7124

1983年10月21日発売

当時価格 ¥2,500

シャリバンの音楽を語る上で外せないのが、デジタルトリップの存在です。

80年代当時、人気アニメのBGMをシンセサイザーでアレンジ演奏するコンセプトのアルバムがリリースされており、「さよなら銀河鉄道999」や「六神合体ゴッドマーズ」、「超時空要塞マクロス」などが続々と製作されていました。(※2)

特撮番組ではシャリバン以外にも、ウルトラQや初代ウルトラマンからデジタルトリップが発売されています。(※3)

これらデジタルトリップは、基本的にはイメージアルバムなのですが、シャリバンに関しては劇中のBGMとして使用された経緯もあり、サントラとして扱っても申し分ないアルバムであります。

アレンジアルバムなので、主題歌や挿入歌など既存のメロディを使っており、原曲のグレードアップ版、マイナーチェンジ版としての効果が出ていたと思います。

1983年に発売されたその他のサントラ

SF特撮映画音楽全集 第1集 1983年4月5日
SF特撮映画音楽全集 第2集 1983年4月5日
SF特撮映画音楽全集 第3集 1983年4月5日
SF特撮映画音楽全集 第4集 1983年4月5日
SF特撮映画音楽全集 第5集 1983年5月5日
SF特撮映画音楽全集 第6集 1983年5月5日
SF特撮映画音楽全集 第7集 1983年5月5日
SF特撮映画音楽全集 第8集 1983年6月5日

1984年~特撮サントラ大進撃!!~

さよならジュピター(1984年3月17日公開)

1984年は東映ヒーローだけでなく、東宝特撮も大活躍します。

SF作家である小松左京氏原作の「さよならジュピター」が公開されたのです。

人類が宇宙進出し、太陽系全域を生活圏にした遥か遠くの未来、太陽系に迫るブラックホールの軌道を変えるために木星を爆発させるプロジェクトを、ミニチュア特撮で描く大作です。

映画自体の評価はイマイチでしたが、カッコ良さよりもリアリティを追求した無骨な宇宙船や、粉々に砕け散りながらブラックホールに吸い込まれていく宇宙船の映像など、特撮表現は当時としてもピカイチ。

そんな「さよならジュピター」の音楽を担当したのは、ハネケンこと羽田健太郎氏です。

さよならジュピター オリジナルサウンドトラック

東芝EMI株式会社

音楽:羽田健太郎

ZH28-2403

1983年3月1日発売

当時価格 ¥2,800

のびのびとした優雅なメロディーのメインテーマが劇中で頻繁にアレンジされながら流れるのが特徴的です。

また、劇中で印象的に使用された挿入歌も収録されており、このアルバムを聴くだけでも映画を一本観たような満足感があります。

劇中でどのように使用されるかが不確定なTV番組用のサントラと異なり、使用場面が固定されている映画サントラだからこその醍醐味と言えるでしょう。

超電子バイオマン(1984年2月4日~1985年1月26日放送、全51話)

スーパー戦隊シリーズは第8作目「超電子バイオマン」の放送をスタート。

このバイオマンになってから急に雰囲気が変わり、先鋭的でスタイリッシュなカッコイイヒーローになった気がします。なんというかアニメっぽくなりました。

物語が、巨大ロボットを中心に据えた内容になっているのも特徴です。

玩具展開では主力商品でありながら、怪人が巨大化すると通過儀礼のように出てくる扱いの巨大ロボが、バイオマンではちゃんと物語を引っ張るキャラクターとして描かれました。

過去作でも、ロボットが故障して戦えない、とかメンバーがケガをしているのでロボの合体に失敗するとか、そういう一時的なギミックとして描かれた事はありますが、それが一年を通した縦軸の物語に影響を与えていたかというと、そうではありませんでした。

バイオマンでは、“バイオロボ”が意思を持ったメカとして描かれ、人間と会話する事はできないまでも、戦隊メンバーとロボの間で通じ合う絆のような物が印象的に描かれていました。

そんな「超電子バイオマン」で音楽を担当したのは、矢野立美氏。

時にロックで、時にオーケストラ、喜怒哀楽を力強く描いた広がりのある音楽で、戦隊シリーズに新しい風を吹かせました。

私は、バイオマンの音楽を”空間”や”力場”の音楽だと思っています。

これまでの戦隊音楽がカッコよさや怖さと言った感情をストレートに歌い上げていたのに対して、バイオマンはその”場”に居合わせたキャラクター達の心情や、漂う空気感の詰まった箱庭を音楽で表現しているかのような、俯瞰的な音楽だと思っています。

超電子バイオマン 音楽集

コロムビア

音楽:矢野立美

CX-7163

1983年7月21日発売

当時価格 ¥2,500

バイオマンから発売されたのは「超電子バイオマン 音楽集」

BGMと歌モノの複合型だった前作ダイナマンから一転、純粋なBGM集としてのサントラです。

また、この音楽集は、戦隊音楽では初めて実際のTV番組をなぞった形式で構成されたサントラでもあります。

この時期のアニメサントラは、A面の1曲目に主題歌を配置して、日常パートのBGMが続き、A面の最後でアイキャッチ音楽。B面の最初がBパートのアイキャッチではじまり、クライマックス音楽が流れた後に、エピローグ音楽を経てエンディングテーマという構成でしたが、戦隊でこの一般的な構成でアルバム作りをしたのは意外にも、このバイオマンが初。

バトルフィーバーJは組曲形式でしたし、デンジマンやダイナマンは、最初と最後こそOP、EDが収録され、それっぽい構成ではあるものの、デンジマンのサントラは映画用BGMで構成され、ダイナマンは歌モノが多くてBGMがオマケだったので、サントラとしてイマイチ惜しいデキであったことは否めないと思います。

BGMでちゃんとテレビ番組の世界を楽しむことができた、という意味ではバイオマンがはじめてだったと私は主張したいです。

また、このバイオマン音楽集で見事だと思うのは、1トラック目「プロローグ、宿命の戦士」にバイオロボのテーマ(M-32)とバイオマンの名乗りテーマ(M-36)を持ってきていることです。

この2曲があるだけで、5人の若者を集めるバイオロボと、はじめて変身するバイオマン5人の姿が脳裏に浮かび、まさに第1話のダイジェストとして申し分の無い選曲がアルバム全体を引き締め、続く主題歌「超電子バイオマン」を経て、否が応でもテンションを高めてくれる名盤と言えるでしょう。

宇宙刑事シャイダー(1984年3月2日~1985年3月8日放送、全49話)

宇宙刑事シリーズは第3作「宇宙刑事シャイダー」の放送を開始。

新米宇宙刑事シャイダーと、そのパートナーである女宇宙刑事アニーのコンビが、宇宙犯罪組織フーマと戦う物語です。

シャイダーは、フーマの作り出す不思議時空の中で不思議獣と戦います。

音楽は再び渡辺宙明氏が担当。

シャイダーが新米宇宙刑事であるという設定に適した、若く粗削りな雰囲気を、エレキギターのメロディで描き、故郷を失った女宇宙刑事アニーの望郷の想いを、センチメンタルに歌い上げました。

また、フーマの作り出すシュールな空間は、メトロノームがカチカチ動くようなリズムにヒョロヒョロした音を重ねた、少しトボけた感じの音色や、アラビアンなうねりを効かせたメロディで印象的に描きました。

ギャバン、シャリバンとは少し違った独立した雰囲気を持ちながらも、レーザーブレードのテーマ等は同一のモチーフを使うなど、必要なところで音楽的な接点を持たせるなど、面白い音楽設計をしています。

宇宙刑事シャイダー 音楽集

コロムビア

音楽:渡辺宙明

CX-7181

1984年9月21日発売

当時価格 ¥2,500

シャイダーからは「宇宙刑事シャイダー 音楽集」が発売。

宇宙刑事シリーズは無事に三作品連続でサントラアルバムが発売されました。

ギャバン、シャリバン、シャイダーと3枚並べて眺めていた方もいたのではないでしょうか?

この頃から歌モノはヒット曲集、BGMは音楽集で発売する方向性が確立し(※4)、バイオマン、シャイダーともに、純粋にBGMを楽しめるサントラとして仕上がりました。

ギャバン、シャリバンに比べるとイマイチ影の薄い感じのあるシャイダーですが、音楽で劇中再現をするという意味合いではこのシャイダー 音楽集がピカイチのデキ。

というのも、この音楽集には劇中でフーマの戦闘員が不思議な踊りを繰り広げる場面で流れていた「不思議ソング」が収録されているのです。

これが「不思議ソング」である。

なんとも間の抜けた不思議な歌だと思うかもしれませんが、曲名にもある通りデモヴァージョン。

別の歌手が歌うために渡辺宙明氏自身が歌った見本であり、本来の「不思議ソング」は次の曲。

こちらは数多くのアニソンを担当したこおろぎ’73が歌ったもので、ボーカルから伴奏までちゃんとした曲になっていますが、フーマの不思議な感じを出すためには前述の渡辺氏自身が歌ったデモヴァージョンの方が適しているとして、本編に採用されてしまった・・・という経緯があります。(※4)

この「不思議ソング」があることで、シャイダーの音楽世界が引き締まり、アルバムとしても確固たる個性を醸し出していると言えます。

仮面ライダーシリーズ

1984年と言えば、お正月に一大イベントがありましたね。

1月3日の朝9時54分放送の特番「10号誕生!仮面ライダー全員集合!!」です。

「仮面ライダースーパー1」で途絶えていた仮面ライダーシリーズが1日だけ復活して、往年のファンを喜ばせました。

仮面ライダー10号こと仮面ライダーZXが、歴代ライダー達と力を合わせて暗闇大使率いる秘密結社バダンに戦いを挑みます。

物語が駆け足気味に展開していくのが気になりますが、それが却って飽きさせないテンポで進んでいくので満足度は高いです。

そして同年4月、遂に仮面ライダー2枚目のサントラアルバムが発売されました。

テレビオリジナルBGMコレクション
仮面ライダー

コロムビア

音楽:菊池俊輔

CX-7198

1984年11月21日

当時価格 ¥2,500

この「テレビオリジナルBGMコレクション 仮面ライダー」には、第1作「仮面ライダー」と第2作「仮面ライダーV3」のBGMが収録されています。

2作品が1枚にまとめられる形式は、79年に発売された「ウルトラオリジナルBGMシリーズ」のウルトラQとウルトラマンのような扱いですが、初代仮面ライダーとV3は音楽的な繋がりが強く、初代用のBGMにV3用のBGMを追加してグレードアップしたような感じだったので、1枚のアルバムに無理矢理押し込まれちゃった感は無いです。

むしろ、ジャケットで肩を組み合う3人ライダーのイメージの通り、非常にまとまりの強いアルバムになっています。

戦闘員との乱闘シーンで毎週のように流れるM-25や、新1号編末期からショッカーの暗躍を盛り上げたM-108に、使用頻度こそ少ないものの妙に耳に残るM-17など、外さない選曲が良いです。

M-25は次の曲の1曲目に収録されています。「仮面ライダー」を観た事がある人ならだれでも聴き覚えがあるのではないでしょうか。

本アルバムは、初代編とV3編がA面とB面でキレイに分かれているわけではなく、初代の曲がB面にも少しはみ出てしまっているんですが、V3編の最初にOPとEDのアレンジBGMを持ってくることで、繋ぎが実にスムーズになっているのも良いポイントですね。

ゴジラやウルトラマンに遅れるかたちでのリリースとなりましたが、アルバムとしての完成度は非常に高い名盤だと思っています。

最後に「仮面ライダーV3」のフルサイズで締めるのも、V3の最終回を彷彿とさせ、気持ちの良い読後感です。

ゴジラ(1984)(1984年12月15日公開)

1975年の「メカゴジラの逆襲」から途絶えていたゴジラシリーズが、9年ぶりに復活。

前年の1983年8月に復活フェスティバルと称してリバイバル上映を行い(※5)、遂に1984年の12月に新作映画が公開されました。

作品名は「ゴジラ」ですが、初代ゴジラと区別するために括弧書きで(84)と表記されることが多いです。私は律義にハチジュウヨンなんて呼ぶとまどろっこしいので、ハチヨンと呼んでいるんですが、どう読むのが正解なんでしょうか。

後続のVSシリーズがエンタメとして印象強いので、イマイチ影の薄い84ゴジラですが、ゴジラを倒すために日本の首脳陣たちが知恵を凝らして奮闘する姿は後年の「シン・ゴジラ」のようでもあります。

東宝映画オリジナルサウンドトラック
ゴジラ

キングレコード

音楽:小六禮次郎

K28G-7226

1984年12月15日発売

当時価格 ¥2,800

頻繁に過去作のBGM集が発売されていたゴジラシリーズですが、それらは全て複数の映画の総集編的アルバムでした。それが、ここにきてはじめて、映画1本分のサントラとして発売されました。

非常に嬉しいことです。

84ゴジラで音楽を担当したのは、小六禮次郎氏。これまでのゴジラ音楽とは異なる、悲壮感漂う荘厳なイメージのメインテーマに新しいゴジラ時代のはじまりを感じました。

これまでのゴジラ音楽が恐怖を象徴としたものだとすると、84ゴジラの音楽は、まさに破壊神が降り立つ終末の日を彷彿とさせます。

また、ゴジラに対抗する自衛隊のテーマも、空間的な広がりを感じさせ、どこまでも高らかに伸びるオーケストラがゴジラへの決定打を力強く歌い上げます。

1984年に発売したその他の特撮サントラ

TVオリジナルBGMコレクション ウルトラQ 1984年7月21日
TVオリジナルBGMコレクション マイティジャック 1984年7月21日
ウルトラオリジナルBGMコレクション5 帰ってきたウルトラマン 1984年7月21日
ウルトラオリジナルBGMコレクション6 ウルトラマンエース 1984年7月21日
ウルトラオリジナルBGMコレクション3 ウルトラセブンI 1984年8月21日
ウルトラオリジナルBGMコレクション3 ウルトラセブンII 1984年8月21日
バトルフィーバーJ 音楽集 1984年9月21日
スパイダーマン 音楽集 1984年9月21日
ウルトラオリジナルBGMコレクション7 ウルトラマンタロウ 1984年9月21日
ウルトラオリジナルBGMコレクション1 ウルトラQ 1984年10月5日
ウルトラオリジナルBGMコレクション8 ウルトラマンレオ 1984年10月21日
ゴジラ オリジナルサウンドトラック(復刻版) 1984年10月21日
ウルトラオリジナルBGMコレクション2 ウルトラマン 1984年11月21日

さいごに

今回も、最後まで読んでくれてありがとうございます。

面倒臭くなって途中で帰ってしまった人も、とりあえずページを開いてくれてありがとうございます。

気になるところだけ読んでくれた人もありがとうございます。

1983年~1984年は、一時的に下火になった特撮サントラが、凄い勢いで復活する、まさに奇跡の2年間だったわけです。

一時的に下火になったとは言っても、トータルで見ればリリースされる枚数は増えているわけです。

ゴジラやウルトラマンは短いスパンで何回も出るし、戦隊もメタルヒーローも出ます。

調べるのが大変でしたし、84ゴジラのサントラ盤が出ていたなんて、この記事を書くまで1ミリも知らなかったので大変勉強になりました。

早く書き上げたい一心でパソコンの前にへばりついていたのですが、書けば書くほど新しい事実を知ることになるので、延々と修正し続けて、そのせいで体調も悪くなります。

そんな中で、とても素晴らしいサイトに出合いました。

VGM db』です。

過去発売された、映画、アニメ、ゲームの音楽ソフトを網羅したデータベースです。

同じサントラでも、レコード・カセット・CDなど複数の媒体で発売されている場合でも記録されていますし、可能な限り発売日や値段、品番も記録されているので、調べる手間がかなり短縮されて大変助かりました。

日付を発売日順に追えるのがよいですね。

前回、創世編を書いていたときは、画像検索したり、Twitterの細かいツイートで調べたりして情報を集めていたので、キリがありませんでした。

好きでやってる事だし、やりたくてやってるのに、なんでこんなに苦しいんだろうとか二律背反でした。

他人様の作ったデータベースの情報を右から左に流して書いてるだけで偉そうな事言ってて大変申し訳ないんですが、前回の創世編よりも情報の精度は上がっているはずです。

ただ、ちょっと手が回らなかったところがあります。

有識者の皆さんはスグに気づいたと思いますが、今回の記事では『連合艦隊』(1981年)と『零戦燃ゆ』(1984年)について一切触れていません。

両作とも、サントラ盤が発売しており、調べると出てくるのですが、VGMdbにはその情報が掲載されていません。

なんでかというとわからないのですが、一言に特撮と言っても、『連合艦隊』や『零戦燃ゆ』は太平洋戦争を題材にした史実映画なので、VGMdbの中の定義では特撮に含まれないのかもしれません。

私は特撮技術が使われていれば特撮作品扱いでいいじゃないかと思うタイプの人間なのですが、その定義で話を進めると、一部分だけ特撮技術が使われている一般ドラマも特撮作品になってしまうので、線引きが難しいところですね。

一般映画でも、雪国の中を走る機関車を撮るために、雪山まで行って、機関車が走ってくるまで待っている間の労力を考えると、東京の特撮セットでミニチュア機関車を走らせた方が安上がりなので、1カットだけミニチュア特撮を使うなんてケースもあったと言います。(※8)

そう考えると、『連合艦隊』や『零戦燃ゆ』は特撮作品というよりも、特撮技術が使われている史実映画のカテゴリーに入るのかもしれません。

例によって、また気が向いたら、85年~88年編、89年~92年編・・・という具合に続きを書くつもりでいるので、気長に待っていていただけると幸いです。

80年代後半も平成初期も面白い特撮音楽が目白押しですからね。

また並行して、VGMdbのデータを駆使して、創世編の加筆も行っていきたいです。

それではさようなら。

参考資料

※1『ゴーグルV・ダイナマン・バイオマン大全 東映スーパー戦隊大全2』双葉社刊

※2『宇宙刑事シャリバン オリジナル・サウンドトラック』ライナーノーツ

※3『アニメディスクガイド80’s レコード針の音が聴こえる』MOBSPROOF編集部刊

※4『宇宙刑事シャイダー オリジナル・サウンドトラック』ライナーノーツ

※5『ゴジラ大全集』講談社刊

※8『東映特撮物語矢島信男伝』洋泉社刊

VGM db

『Wikipedia』