目次
はじめに
ウルトラマン&怪獣手帳2025には、毎日一日毎に、その日に放送されたウルトラシリーズの物語のあらすじが掲載されています。
と、いうことで、手帳に書いてる通り1日1話ずつ観ていこうというのがこの記事の主旨で、今回は1月の3週目です。
そういえば、テレビマガジンのホームページ、TELEMAGA.netでも、ウルトラマン&怪獣手帳2025に記載されているエピソード紹介がされているんですね。
X(旧:twitter)アカウントで毎日のように告知がされています。
テレビマガジンの記事は、純粋なあらすじ紹介で、考察などはないのですが、こうやって写真付きで紹介されていると、サマになりますし、ウルトラマン&怪獣手帳2025を持っている人は、毎日手帳と照らし合わせながら楽しむことができるので、ユーザーに嬉しい配慮だと思います。
ウルトラマンブレーザー第24話「第3波接近襲来」
2024年1月13日放送のエピソードです。
ウルトラマン&怪獣手帳2025では初めてのニュージェネシリーズです。
ウルトラマンブレーザーもすっかり一年前のウルトラマンになりました。
ブレーザーの想い出
ブレーザーはリアルタイムで観ていました。前々作がニュージェネティガのウルトラマントリガー、前作がニュージェネダイナのウルトラマンデッカーということで、過去作を意識したウルトラマンが2作連続で続ていたのに加え、それまでのニュージェネウルトラマンとも異なる雰囲気なので、非常に新鮮なウルトラマンでした。
ウルトラマン・ザ・ネクストやウルトラマンサーガのような生物的フォルムのデザインなのと、動作や戦い方も特異なので、戦闘シーンも興味津々でした。
主人公ヒルマ ゲントは、ウルトラマン変身者でありながら、防衛チームの隊長であり、妻子持ちということで今までにない面白いポジションの登場人物でした。現場で怪獣と戦っているのに、家族に心配をかけさせないために事務方の仕事をしていると嘘をついていたり、怪獣が現れたら家族との約束を破って出動したりと、気苦労が絶えない立場にいて、観ていていつもハラハラしていました。
メイン視聴者の子供たちにはパパのように見え、お父さん世代には感情移入して応援したくなる魅力的なキャラクターだったと思います。
防衛チームSKaRDのメンバーも、得意分野に突出したタイプの隊員が多くて面白かったです。
そんなこんなでかなり真剣に観ていたはずなんですが、第20話くらいまで観たところで脱落してしまいました。もうすこしで最終回なんだから、がんばって全部観ればよかったですね。
月面の戦い
今回は月面が舞台です。
ウルトラシリーズで月が出てくるときは、割とウルトラマンがピンチな時が多い印象がありますね。
普段と異なる環境ということもあり、なかなかいつものように主題歌をバックに勇ましく活躍するとかは少ないイメージです。
今回も例に漏れず、アースガロンもブレーザーも大ピンチです。
アースガロンはこれまでのエピソードに登場した兵装を全て装備した最強形態Mod.4として登場しますが、地球人の技術で月面で戦うことができるのはアースガロンだけなので、孤独な戦いを強いられることになります。
ヴァラロンとの戦いも尺の都合か割とアッサリやられてしまうのですが、最早正攻法で戦って勝てそうに無い怪獣なので、「もっとがんばれよ~」なんて気分にもなりません。ただただ絶望するばかりです。
そして、ウルトラマンブレーザーも満身創痍の状態のため、登場した途端にカラータイマーが点滅しており大ピンチ。
ブレーザーの善戦によって、月の軌道は本来の位置に戻り、地球への衝突は避けられましたが、ヴァラロン本体は地球に向かっていってしまう、というところで今回の物語は終わります。
月が地球にぶつかる!!という状況はひとまずなんとかなりましたが、ヴァラロンがとにかく強すぎて地球はどうなってしまうのか、ものすごいハラハラしますね。
宇宙爆弾怪獣ヴァラロン
自分の身体から爆弾を作り出し、月面で爆破させることで軌道をずらし、地球に衝突させるという恐ろしい能力の怪獣です。
シルエットだけ見るとゴジラ型の正統派な二足歩行怪獣ですが、まるで複数のカブトムシの幼虫が集まったような不気味なディテールをしています。胴体にはチェーンソーのようにバリバリと動くノコギリも付いていたり、全身から稲妻を出したりと、攻撃技のレパートリーも多く、とにかく強いです。
アースガロンもブレーザーもアッサリ倒されてしまい、まるで自分から倒されに行っていると言ってもよいぐらいの強さです。
これまでのニュージェネレーションシリーズの最終回怪獣は、割と意思を持った宇宙人だったり、神のように特異な能力をもった怪獣だったりした印象があるのですが、純粋な攻撃力だけでここまで強い怪獣って珍しいんじゃないでしょうか。
ブレーザーとSKaRDの皆さんが心配になる幕引きでしたが、ちょっと気持ち的には安心しているところもあります。
なんとウルトラマン&怪獣手帳2025では、1週間後の1月20日にブレーザー第25話がチョイスされており、最終回を観ることができるんですね~。
ブレーザーがんばれ!!という気持ちを胸に秘めながら、14日~19日までのウルトラマンも楽しんでいきます。
ウルトラマンデッカー第24話「夢の果て」
2023年1月14日放送のエピソードです。
しばらくニュージェネシリーズが続きますね。
デッカーの想い出
ウルトラマンデッカーはニュージェネレーションティガであるトリガーの直接的な続編です。
つまるところニュージェネレーションダイナというわけですが、タイトルロゴにはそういう表記は無いですね。
デッカーも放送当時観ていたんですが、プライベートで環境が変わる時期だったので、リアタイ視聴することができない事が多くなり、1クール過ぎたあたりから完全に観なくなっていましたね。
そんな事もあり、記憶があまり無い、というかほとんど覚えてないですね。
言い訳をすると同時期に放送していたニチアサの「仮面ライダーギーツ」と「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」にかなり熱が入っていたので、相対的に応援するウェイトが少なくなっていました。
地上作戦メインの回
テラフェイザーやハネジローなど、ウルトラマンダイナの要素があるので、必然的にダイナと比較して観てしまうところはあります。
ダイナ世界の人類は、ある程度の宇宙進出を成し遂げているので、宇宙を舞台にしたエピソードも多く、最終決戦も火星が舞台でした。
そんなこともあり、デッカーの最終決戦は地球上で行われていたのでちょっと意外でした。
地球に建てられたスフィアオベリスクという3本の柱を破壊しないと、地球を覆うバリアが徐々に小さくなっていき、地球を押しつぶしてしまうという切羽詰まった状況です。
スフィアオベリスクを破壊するため、GUTS-SELECTのメンバーが、これまで登場したサブキャラクター達、沢山の隊員たちを引き連れて、オベリスクの柱を破壊するのが今回の主なあらすじです。
前作トリガーでは闇の三巨人の印象が強いせいでGUTS-SELECTの扱いが弱かった反面、デッカーのGUTS-SELECTは割とちゃんとスポットが当たっていたような気がします。
こうやって隊員たちが前線で戦っている姿を見ると、よりウルトラマンらしいですね。
そういえば、トリガーのGUTS-SELECTはナースデッセイ号の中にいて、あまり現場に出ていくことがなかったような気もします。この辺の、次にトリガーを観るときに注目してみたいところですね。
最強スフィア獣 マザースフィアザウルス
恰幅のいい怪獣ですね。
前後じゃなくて縦と横に向かってボリュームがあるので壁が迫ってくるみたいで威圧感がすごい怪獣です。
怪獣らしい前傾姿勢ではなく、直立しているので、RPGの魔王みたいなシルエットです。
スフィア怪獣特有の小さい細胞が沢山集まったような表面ディテールも、トゲトゲゴツゴツしており、
何をやってもビクともしなさそうな図体で、腕や尻尾の一振りがとても強いです。
ウルトラマンデッカー、トリガー、テラフェイザーを次から次にやっつけてしまう恐ろしい強さですが、今回はまだ前編なので、ただ強い事しかわかりません。
ちゃんと活躍するのは第25話の最終決戦のようですね。
ウルトラマントリガー第24話「闇の支配者」
2022年1月15日放送のエピソードです。
最終回1個前のエピソードですが、ブレーザー、デッカー、トリガーと3日連続で最終回1個前の回が続くので、おあずけを食らっている気分ですね。
トリガーの想い出
ウルトラマントリガーは、ニュージェネレーションティガということで、ウルトラマンティガを意識して製作されたのですが、期待値が大きすぎたせいでハードルを越えられないまま放送が終了してしまった印象があります。
作風もティガのような硬派SFというよりは、ライトノベルのノリを特撮でやっているかのような感じで、ソフトな印象でした。
悪の三巨人、カルミナ、ダーゴン、ヒュドラムとの確執があったり、トリガーダークも仲間に加わったりと、どことなく東映ヒーロー的な雰囲気もありました。
悪の三巨人はティガTVシリーズ本来の要素というよりは、劇場版 THE FINAL ODYSSEYで新たに追加された要素なので、どちらかと言うと劇場版の要素を深堀した感じでしたね。
私は放送当時、ティガはTVシリーズだけ観て劇場版は観ていなかったので、悪の三巨人に対してあまり思い入れが無く、カルミナやダーゴンを観ても特に思うことがありませんでした。
最終回に向けて盛り上がる第24話
トリガー第24話は、最終回の1個前のエピソードです。
なので、主人公ケンゴと母親との会話や、GUTS-SELECTの皆へ自分がトリガーであることを明かすくだりなど、最終回1個前らしい場面が沢山あるんですが、放送当時1回観たっきりでうろ覚えなので、「そういえばこんな風だったけど・・・」みたいになってしまって、少し置いてけぼりになってしまいました。
これは、トリガーをもう1回観直さないといけないですね。
これだけは覚えてたというか印象深かったというか、「ファルコンちゃん」と言いながらガッツファルコンを操縦していたナナセ ヒマリ隊員が、なんかすごい冷めた口調で会話するようなキャラになっていて、「あ、この人、素はこういう性格なんだ」って思った事ですね。
トリガーでよく言われるのが、GUTS-SELECTの隊員の掘り下げが無い、という話なんですが、それは私も思っていて、記号的キャラクターになってしまっていたので、ケンゴの正体を知っても感慨深さを感じなかったというか。
闇の三巨人のキャラが立ってるんだから、開き直ってGUTS-SELECTはオミットしてケンゴVS三巨人の構図でもよかったんじゃないなか、というのもあるんですが、それやっちゃうとGUTS要素が消滅してしまうことになるので・・・うーん、ちょっといろいろ難しい問題ですね。
邪神メガロゾーア
名前からしてティガのラスボス、邪神ガタノゾーアを意識した怪獣です。
ところどころガタノゾーアを意識した意匠もあり(太もものトゲくらいしかないですが)もあるのですが、名前のイメージに引っ張られ過ぎていまいちパッとしない怪獣になってしまっているようにも感じます。
多分、別の名前だったら、「邪悪なお面を被ったようなデザインの怪獣」という感じで受け入れられたかもしれません。
第二形態のための前座感が否めないですね。
ウルトラQ第3話「宇宙からの贈りもの」
1966年1月16日に放送されたエピソードです。
突如、空から降ってきたカプセルは、過去に地球人が火星に向けて飛ばしたきり、消息不明になっていた探査ロケットに搭載されていたカプセルで、これがなぜ地球に送り返されてきたのか?というのが大体のあらすじなのですが、ウルトラQの作風的に根幹の部分は有耶無耶のまま終わります。
やはり怪獣路線の番組なので、ナメゴンとの戦いが最大の見せ場となっています。
ウルトラ怪獣第1号?
「今日もウルトラ怪獣日和~その1~」でウルトラQ第1話について書いたときに触れた通り、この第3話がウルトラQの初回放送になっていたかもしれなかったわけですが、放送から60年近く経った今考えても、この回は第1話じゃなくてよかったと思います。
地球人が火星に放ったロケットが原因となって、宇宙からナメゴンの卵入りのカプセルが送り返されてくる展開は、人類自身の行動が脅威を呼び寄せてしまう・・・というミステリーゾーンへの導入としては面白いと思います。
しかし、「宇宙からの贈りもの」はラストシーンがちょっとよくないんです。
一平が荒らされた事務所の中で拾った金の玉(実はナメゴンの卵)にチェーンを付けて、ペンダントととして由利子にプレゼントしてしまったことによって、ラストで由利子の胸元で卵が孵化しようとしてしまうトラブルに発展してしまいます。
これで由利子は一平を非難するセリフを浴びせるのですが、初回放送でレギュラーキャラクター同士が不穏な空気になってしまうのは、あまり良い印象が無いと思います。
その点、実際の本放送で第1話を飾った「ゴメスを倒せ!!」は、淳は閉じ込められた炭鉱から由利子を守りながら脱出したり、由利子は取材のために一目散に現場に行ったり、一平は次郎のリトラの言い伝えを一人だけ信じてくれる等、レギュラーメンバーがそれぞれポジティブに、かつ関係性も良好に描かれているので観ていて安心感があります。
記録メディアなんて無い時代なら「宇宙からの贈りもの」が初回放送でもよかったかもしれませんが、映像メディアが普及した現代では、ウルトラQの新規ユーザーは第1話から順番に観ることになるので、いきなり「宇宙からの贈りもの」で一平のヘマで由利子が泣きわめく場面なんて見せられたら「第1話からなにやってんだコイツらは」という感想にしかなりません。
「ゴメスを倒せ!!」が第1話になったのは、「飯島 敏宏氏に無理を言って脚本を書いてもらったから」という、現代で言うところの忖度でもあったのですが、ウルトラQに限ってはその忖度が上手い方向に作用したのだと思います。
火星怪獣ナメゴン
火星からやってきたナメクジのような怪獣です。
無機質にウネウネと動きながら、人間を見つけると目から怪光線を発射して固めてしまいます。
しかし、ナメクジの性質上、塩水に弱いので、海に落とされたり大量の塩水で倒されたりと案外あっけない特徴もあります。
冷静に見るとすごい気持ち悪いデザインなんですが、何故だか不思議と愛嬌があります。
そのせいなのか、当時発売されていたソフビ人形でも可愛らしい造形をされていました。
ウルトラマンを知らない友人の家に遊びに行ったときに、テレビ台に復刻版のナメゴンのソフビ(ブルマァク魂)が飾ってあったのを覚えています。確かにあの造形は、マスコットとして飾っておく分にはサマになると思います。
80~90年代にもウルトラ怪獣シリーズとして発売されており、私はこれを持っていました。
放送当時のソフビよりも劇中の雰囲気に近い造形がされており、グロテスクと言えばグロテスクなのですが、持ち前の絶妙な愛嬌により、ちょっぴり好きなソフビ人形でした。
頭と胴体の2つの部品だけで構成されている、他に無いタイプのソフビでしたね。
ウルトラマンダイナ第19話「夢幻の鳥」
1997年1月1月17日に放送されたエピソードです。
ウルトラマン&怪獣手帳2025でははじめてのTDGです。
ウルトラマンダイナは放送当時観ていたのですが、ティガとは違う空気感にあまり乗れず、そこまでしっかりは観ていませんでした。
放映リストを眺めてみても、ちゃんと観た記憶があるのは第1話~第5話、第9話、第11話~第12話で、それ以降のエピソードは観ていなかったです。
その後、近所の遊園地でウルトラマンフェスティバルが開催されているときに貰った冊子に、新しいウルトラマンとしてガイアのデザインが掲載されているのを見て、「久しぶりに観てみるか~」という具合に観始めたら、たまたま第47話で、「ハネジローいなくなっちゃうのか~」とろくすっぽ観ていないのになんだか寂しくなり、その後は第48話~最終回まで、いい具合に美味しいところだけ観た記憶があります。
最終回でダイナがブラックホールに吸い込まれていくのを観た時は、ものすごいいたたまれない気持ちになったものですが、後年の作品「ウルトラ銀河伝説」で、次元を超えて旅をしている事がわかった時は嬉しさを感じたものです。
ティガのクリッター編から続くエピソード
ダイナ第19話は、前作ウルトラマンティガのクリッター編(第6話・第15話・第28話)の最終章でもあります。
ゲストには、ウルトラマンティガでGUTSの看護師として登場したシンジョウ・マユミが登場します。
ティガの初期エピソードでは明るい性格だったんですが、第15話で恋人が怪獣に襲われて亡くなってからは、別人じゃないのかってくらい性格が暗くなって、第28話で出てきたときは、急に知らないキャラが沸いて出てきたんじゃないかと思うくらいでした。
演じている石橋けいさんも、すごい薄幸そうな表情を作るのが上手くて、観てるだけで引き込まれます。
2000年にソニー・マガジンズから発売された「地球はウルトラマンの星」に掲載されているキャストインタビューでは、準レギュラーなりの役作りに苦労されていたようで、読みごたえがあります。
選曲に注目
さて、前置きが長くなりましたが、ダイナ第19話はティガから続く物語ということで、かなりティガっぽい雰囲気で製作されています。
一番わかりやすいのはBGMの選曲です。
マユミ関連の場面では一貫して、切なくも優しいピアノが奏でるティガのM-62Aが流れます。
対して、アスカ他スーパーGUTS関連の場面では、ダイナのBGMが流れます。
これは当然として、面白いのは姑獲鳥関連の場面です。
姑獲鳥が出現するときは、ティガとダイナのBGMが入り乱れて選曲されます。
姑獲鳥が出現するときは、ダイナの怪獣テーマM41が流れ、ダイナの時代の怪獣である事をアピールしながら、アスカの乗ったα号が姑獲鳥と交戦するときはティガのM-28が流れます。
ティガのBGMだったりダイナのBGMだったり、コロコロ変わって気になるので、どちらかに統一して欲しい気もするのですが、劇中の立ち位置から考えて、姑獲鳥は過去以前(ティガ)と現在以降(ダイナ)の狭間にいる怪獣だという事がわかります。
また、よく聴いてみると、姑獲鳥に対して選曲されているBGMはある法則性がある事に気づきます。
リョウのγ号がアンチプラズマ弾で姑獲鳥を一度消滅させたり、アスカのゼレットがアンチプラズマ弾を発射する際など、スーパーGUTSが新兵器を使う(勝つ見込みがある)場面はダイナのBGMが流れ、逆に全ての攻撃が通用せず姑獲鳥が猛威を振るうときはティガのBGMが流れます。
ダイナ第19話は、マユミの「悲劇は繰り返す」と、アスカの「昨日より今日はよくなる」のセリフにあるように、”過去の悲劇を乗り越えて未来が変わっていく”事がテーマでもあるので、流れているBGMに応じて、未来に向かおうとしているのか、過去の悲劇を繰り返そうとしているのかが示唆されているのだと解釈できるのではないでしょうか。
凶獣 姑獲鳥(コカクチョウ)
中国の言い伝えにある、未来を予知する怪鳥。
全身灰色で、鳥のような頭部の嘴の中に人間のような顔があります。
この人間のような顔がまた不気味で、表情が変わるときに表情筋が動くのではなく、コマ落としのようにパッと切り替わるのが更に不気味です。
物語の中心にいるおかげでキャラは立っており、スーパーGUTSやダイナを苦戦させるものの、ミラクルタイプのエヴォリュームウェーブで割とアッサリ倒されてしまった感のある怪獣。
惜しいエンディング
ハルチカのバイクを眺めるマユミのモノローグにエンディングテーマ「君だけを守りたい」が歌いはじめますが、思いっきりマユミの顔にクレジットが被っているせいで、ものすごい残念なエンディングになってしまっています。
クレジットの場所を画面左側に移動させれば済むはずなのに、なんで右側に表示してしまったんでしょうか。
サビの部分でタクマとマユミが肩を寄せ合う感動的な映像も、クレジットが被さっているせいで少し台無し気味です。
でも、マユミがタクマに寄り添うところで、マユミの顔がクレジットから顔を出すような感じになるので、それはそれで演出の一環なのかな、とも思います。
しかし、「世界は終わらない」と歌い終わる場面で、画面奥にマユミが歩いていく映像では、マユミがクレジットの無い位置にいるので、とてもキレイな仕上がりになっていると思います。
もしかすると、敢えてマユミにクレジットを被せ、EDの最後だけクレジットの外側にマユミを配置することで、マユミが過去の因縁を断ち切ったことを表現しているのでしょうか。
そうでないと、人の顔にクレジットを被せる意味がわかりませんからね。
ウルトラマンティガ第20話「GUTSよ宙へ・後編」
1997年1月18日に放送されたエピソードです。
ウルトラマンティガ初の前後編で、この回はリアルタイムで観ました。
ダイブハンガー内部に沢山のゴブニュ(ギガ)が押し寄せ、ティガも苦戦して絶体絶命というところで前編が終わったので、放送がものすごく待ち遠しかったです。
ウルトラマンティガでははじめての宇宙戦です。
アートデッセイ号単機でゴブニュの大軍を相手にしないといけないのはハラハラしましたし、登場したばかりなのに、機械島に閉じ込められてしまうのは更にハラハラしました。
とにかく改めて観ても、ものすごい情報量と密度感の回でした。
ゴブニュの目的
ヤズミ隊員がゴブニュの破片から聞き出した目的。
彼らは、禁じられた力を手に入れた知的生命体を消去する保障システムだと言います。
これに対してサワイ総監は「自分達よりも高度な文明を持つ者に先手を討つ」行為だと認識し、「何と勝手な」と非難するのですが、これはゴブニュが名言したわけではないのでサワイ総監の解釈なんじゃないかと思います。
純粋にゴブニュたちは、宇宙に新しい争いの火種を起こさないための抑止力として送り込まれたんじゃないかというのが私の解釈です。
しかし気になるのは、機械島が第20話以降地球にやってきていない事です。
禁じられた力を手に入れた者を消去するのであれば、宇宙のどこの惑星に対してもいつでも先手を討てるように沢山の機械島があって、次から次に地球に送られてきてもよさそうなのに何故か再登場しません。
もしかすると、超古代の地球人自身が作り出して、地球の衛星軌道上に配置したのかもしれません。
地球よりも高度な文明を持つ惑星に既に送り込まれており、全て破壊された後なのかもしれません。
ティガ世界ではこれ以降ゴブニュについては触れられないのですが、SFとしては非常に魅力的な要素だと思います。
巨大機械人形ゴブニュ(オグマ)
機械島に現れたロボットです。
平成のキングジョーとでも言わんばかりのカッコよさ。
左右対称でシンプルなデザインのゴブニュ(ギガ)に対して、左右非対称かつ複雑なディテールにピコピコ光るランプが醸し出す不気味さが、ボスキャラクターらしさ満載でとにかく強そうでした。
アートデッセイ号のデラック砲が無ければ倒せなかったので、ティガ一人では敵わなかったかもしれませんね。
ウルトラマンコスモス第29話「夢みる勇気」
2002年1月19日放送のエピソードです。
第28話でエリガルを救えなかった事を悔やむムサシ隊員の夢の中で、コスモスのルナモードとコロナモードが激しく戦うというショッキングな場面からはじまります。
ウルトラマンが自分自身の別フォームと戦うというアイデアは、葛藤のわかりやすい表現で面白いです。
エクリプス登場編という事もあり、タイミングよく日食も起こったり、劇場版で描かれたムサシの幼少期のエピソードが語られたりしますが、特に同時期に劇場版が公開されたとかそういうわけでは無いみたいですね。
カオスエリガル
前回に引き続き登場。別個体かと思いきや、今回登場したのはカオスヘッダーが化けていたもの。
エクリプス登場を控えたイベント回の怪獣ではあるものの、あまりスター性の無い平凡なデザインの怪獣ですね。
だからこそ物語としてサマになるんだと思います。
ヘンにかっこいい怪獣だと、いかにも何か起こりそうな感じがしますからね。
今度こそエリガルを助けたいコスモスは全力を出すことができず、前回以上に苦戦します。
カオスヘッダーメビュート
エリガルに化ける事で、エリガルを助けようとするコスモスにエネルギーを消耗させ戦いを有利に進めようとした実体カオスヘッダー。
ゾウのように「パオーン!」と鳴くのが印象的。
力を消耗したコスモス相手に圧勝していたので実力はよくわかりませんが、トゲトゲしていて怪獣図鑑で見るよりもかっこいいデザインですね。
さいごに
毎日ウルトラマンを1回観て、その感想を書いて・・・とやっていくのは楽しい反面、ものすごい大変ですね。
早速しんどくなってきました。
これまでは昔から何回も観ている過去作ばかりだったので感想も描きやすかったんですが、今回は近年放送されていたニュージェネシリーズで、本放送で1回観たきりの回も多かったので、感想を書くのが大変でした。
思い入れの強さも違いがあるので、回によって熱量が違ったりもして、いろいろと見落としがあるような気もします。
昭和と令和をいったりきたりしているのですが、これだけ時代が離れているのに、似たようなエピソードがあったり、同じような話でもアプローチの仕方が違ったりと、新しい発見もあり、面白いです。
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