第9話「バイオス計画-植物都市-」
電脳植物バイオス 登場
ロボットみたいでものすごくカッコイイんですが、バイオなんて単語、幼稚園児には聴き馴染みの薄い言葉だったので、なかなか名前を覚えることができませんでした。
人類と植物の共存を目指す女性科学者レオニーは、サザン大学にバイオ空間を作り出す実験を行っていたが、実はレオニーが育てていた植物バイオスは、隕石に乗ってやってきた宇宙生物だった・・・というお話です。
ウルトラシリーズの隠れ強豪怪獣は案外植物怪獣に多いような気がするんですが、グレートに登場するバイオスも、なかなかの強豪怪獣でした。
ストーリー
レオニー博士の作り出したバイオ空間では、その環境に適応するように人体改造されたベコイドと呼ばれる研究生たちが住んでおり、彼らはバイオ空間から出てると窒息してしまう、という恐ろしい実験なのです。
サザン大学の敷地内ってあんまり楽しそうな施設無さそうなので、ほんとキツイと思います。
ウルトラマンで怪獣の犠牲者が出ることは、まぁよくある話なんですが、生体改造されて元の人間に戻れなくなってしまうというのはなかなか無いのでかわいそうだと思います。
バイオスが死んだら、このバイオ空間も消滅してしまうので、バイオスを倒す＝死です。
今回は現場にあまり出てこないか、出てきても後方から指示を出しているだけのアーサー隊長が率先して現場で行動します。前回のマジャバ戦でもはじめてハマーを操縦しているところが描かれました。ウルトラシリーズでは隊長が現場に出てくることの方が多いんですが、アーサー隊長もちゃんと現場に出てくるんですね。たまにでもいいから、ちゃんと現場に出た方がいいですよ、ええ。
レオニー博士のバイオス計画のプレゼンを聞いて、出資するかどうか考えていたので、直接問いただしたかったんでしょう。
その結果、アーサー隊長はバイオ空間に拉致されてしまうんですが、隊長不在の間、副隊長格のロイドが本部から指示を出す任につきます。ニコニコしていて楽しそうだし、机に脚を乗っけてくつろいでいます。UMAの中では真面目な方ですが、ふざけるときにはちゃんとふざけるキャラなので好感が持てます。
戦闘シーン
戦闘シーンも良いです。バイオスめっちゃ強いんです。
格闘戦は腕の一振りでグレートをボコボコに圧倒し、グレートが懐に入り込んできたかと思えば電気を流し込んでビリビリにしてダウンさせる用意周到さで、グレートのダウンノルマをクリアします。
ほんと気絶してばかりですねこのウルトラマンは。後年のギャラクシーファイトとかでゲスト出演したときは、ダウンする余裕も無いくらいに出演時間が少ないのでちょっと物足りないですね。
しかし、流石のグレートの猛反撃も見所です。
接近戦では成す術が無いので、遠距離からフィンガービームの連続発射を叩き込んでバイオスを倒します。この場面すごくかっこいいんですよ。
西部劇の一騎打ちのように、タイミングを見計らって、指を開いて閉じて開いて閉じてしてチャンスを待ち、何かのタイミングでいきなりビームを撃ち込みます。
この場面、ただ指からビームが出てくるだけじゃなくて、１発撃つたびに、腕を拳に戻して、また指を出して撃つ、みたいに銃の撃鉄を引くような動作を繰り返すんです。おまけに、別に無くてもいいのにジャキッ！！という効果音までついてて、ものすごくかっこいいです。
バイオスの動き遅いんだから、タイミング見計らって撃つ必要ないような気もするんですが、ケレン味の方が大事ですよ、ええ。
まとめ
いや、素晴らしい回でした。
なんか、戦闘シーンの特撮セットが、すごい辺鄙なところにビルだけ建ててあるような感じだったり、戦闘中にバイオスが腕を上げ過ぎて中の人の腕が見えちゃったりと惜しいところがあったりなかったりするんですが、グレートの中ではかなり独特な内容になっていて好きです。