特撮見るならコレを見ろ!初心者が観るべき特撮作品3選!!<ウルトラマン編>

特撮見るならコレを見ろ!初心者が観るべき特撮作品3選!!<ウルトラマン編>

2025年6月19日

先日、初心者が観るべきゴジラシリーズについて記事を書きましたが、その中で、現行で最新作が継続して製作されているシリーズとして次の4点をあげました。

①ゴジラシリーズ

②ウルトラマンシリーズ

③仮面ライダーシリーズ

④スーパー戦隊シリーズ

まだまだ紹介していない特撮シリーズが沢山あります。

今回は、ウルトラマンシリーズについてお話したいと思います。

ウルトラマンシリーズとは?

ゴジラの登場で怪獣映画というジャンルが生まれましたが、ウルトラマンはそこから派生したものです。

街を襲う怪獣を倒すために地球人が奮闘するも、成す術が無くなった時、主人公がウルトラマンに変身して怪獣をやっつける、という内容です。

毎回のように登場する怪獣の魅力や、それに立ち向かう地球人の防衛チームのメカニックや作戦。そして、いろんな超能力を使って戦うウルトラマンのカッコよさなど、いろいろな要素が楽しめる番組です。

基本的に特撮のレベルも高く、物語性も高いので、満遍なくオススメできるシリーズです。

ウルトラマンシリーズは、毎週土曜日の朝9:00から放送しています。

7月~1月中旬の半年2クール放送で、1月中旬~6月までは、過去作品を振り返る特別編を半年間放送するというルーチンで構成されています。

もう少ししたら、2025年7月から新番組「ウルトラマンオメガ」の放送がはじまるので、これを機にウルトラマンにデビューするのはいかがでしょうか?

テーマ性重視のウルトラマン

先ほど、物語性が高いと書きましたが、ウルトラマンシリーズは他の特撮番組に比べて、特にスタッフの作家性が出やすい作品です。

各自が自分の考える一番すごいものを作ろうとしているからこそ、そうなると言えます。

と、言うのも、ウルトラマンには仮面ライダーで言うところのショッカーのような固定の敵組織が無いので、敵キャラクターである怪獣の出自や、物語上における立場のようなものが毎回異なるんです。

仮面ライダーに登場する敵怪人は、どれもショッカーが作った改造人間なので、出自が全部同じわけですし、ショッカーという組織ありきで話を作る必要があるので、必然的に自由度は狭まります。

対してウルトラマンにおける敵キャラクターは、古くから地球に住んでいた怪獣であったり、環境汚染や人類の実験によって突然生まれたイレギュラーな怪物であったり、外宇宙から何かしらの目的を持ってやってきた宇宙人であったりと、共通点が無いので、アイデア次第でどんな話も作ることができる自由度があります。

それに加えて、怪獣に襲われた被害者に寄り添った話であったり、主人公がウルトラマンの能力の使い方や、ウルトラマンであることの存在意義に悩んだりと、ただ悪い怪獣をやっつけるだけの話に終わらない深みのある内容になっているのも面白いところです。

悪い言い方をすれば辛気臭い番組であるとも言えるんですが、真摯で真っ直ぐな内容だと思っているので、観て後悔はしないんじゃないかと、強くオススメしたいシリーズです。

ウルトラマンシリーズのオススメ作品3選!!

さて、ウルトラマンが気になってきた方もいるかと思いますが、シリーズが沢山あるので、どれを観ようか迷っていると思います。

なので、私の方からこれは外せないと思う作品をピックアップしますので、是非参考にして欲しいです。

オーソドックスなウルトラマンが観たい人は、「ウルトラマンティガ」!!

ウルトラマンティガ、ファイティングポーズ

オーソドックスなウルトラマンと言えば初代ウルトラマンじゃないの?と疑問に思うかもしれませんが、やはり作品としては古いので、現代の目で見てそのまま楽しめるかというとちょっと難しい部分があるかと思います。

そうなると、初代ウルトラマンのようなノリで観られる、比較的新しい作品をオススメした方が無難だと思うのですが、そこで思いつくのが「ウルトラマンティガ」です。

「ウルトラマンティガ」は1996年放送なので、今の目で見ても30年近く前の作品になってしまうのですが、物語のクオリティや、劇中で描かれる未来感、ウルトラマンの持つ神秘性など、いろいろな要素を加味して考えると一番丁度いいのが「ウルトラマンティガ」なわけです。

男性アイドルグループV6が主題歌を担当し、そのメンバーの一人である長野博さんが主人公役を務めたことで話題になりました。

非常に硬派な作風ではあるんですが、子供が観てもわかりやすい内容でありながら、大人が観ても面白いと感じられるバランスが絶妙で、かなり地盤の安定した番組だと思っています。

その他に、個人的にティガをオススメしたいポイントとしては、他作品との連動要素が少ないということです。

ウルトラマンシリーズって、たまに過去のウルトラマンがゲスト出演したり、過去作品の小ネタを拾ったりするので、なんだか過去のウルトラマンも知っておかないと楽しめないんじゃないかと思うときもあるんですが、ティガに関してはその時点での歴代ウルトラマンの要素を一旦リセットして全く新しいウルトラマンとしてシリーズをはじめた番組だったので、ティガ単体の要素しかありません。

例外として、初代ウルトラマンがゲスト出演する回があるのですが、ティガの物語における本筋に対してそこまで重要な内容ではないので多分大丈夫です。

・・・ただ、「ウルトラマンティガ」に関してはジャニーズのタレントが出演しているという都合、観る手段が非常に限られているというのが難点です。

観る方法は次の三択です。

①月額550円のツブラヤイマジネーションに入会する

②DVDレンタルで借りて観る

③DVDやBlu-rayなどの映像ソフトを購入する。

まず、タイパ的にもコスパ的にも①のツブラヤイマジネーションに入会するのが一番安上がりです。

家にいればできますからね。

ついでに、他のウルトラマンシリーズも観られるので一石百鳥くらいの効果があります。

デメリットをあげるとすれば、いつでも観られるという気の緩みでダラダラしてたら、全然観ていないのに毎月の料金だけ取られ続けてしまう、という状況になりやすいという事でしょうか。

そうなると、借りた分にだけお金が発生する②のDVDレンタルがよさそうな気がするんですが、都合よくウルトラマンティガのDVDが置いてあるビデオ店を探すのも大変ですし、どんなに安くても100円はするので、全巻借りたら1200円はかかります。

それ以前の問題で、そもそも最近は映像作品の視聴手段がネット配信に移行してしまったせいでビデオ店減ってますからね。やはり、ツブラヤイマジネーションに入会して1ヶ月分の550円だけ払ってイッキ見して大会するのが得策でしょう。

サブスクに入会したり退会したり、DVDを借りてきたり返したり、そういうまどろっこしい事をするのが面倒くさい人は、映像ソフトの購入をオススメしますが、まずは値段を見てみてくださいよ。

3万円超えてますよ。

これは、今からウルトラマンティガを観ようとしている初心者さんではなくて、ウルトラマンティガがずっと好きで、コレクションとして手元に置いておきたい人が購入するものです。

むしろ、初心者さんが3万円も出してBlu-ray BOXなんて購入してしまったら、「3万円も出したんだからそれだけの価値があるんだろうな?」なんてヘンに気負いしてしまって後悔しかしないと思うので、大人しくツブラヤイマジネーションに加入して1ヶ月以内にイッキ見しましょう。

ちなみに、こんだけウルトラマンティガをオススメしておいて、私もBlu-ray BOX持ってないですからね。

ツブラヤイマジネーションで観られますからね。

キャラクターとしてのウルトラマンを楽しみたい人は、「ウルトラマンZ」!!

ウルトラマンZ。U-NEXTの紹介文。

ウルトラマンシリーズって、時代によって作品の方向性がガラッと変わったりするので、ゴジラシリーズのような「〇〇と言えばコレ」という一貫性がありません。(それが良いところでもあるんですが)

なので、前述の「ウルトラマンティガ」以外にオススメしやすい作品がなかなか見つからないのですが、個人的に近年のウルトラマンで一番面白かったのをあげるとすれば「ウルトラマンZ」です。

「ウルトラマンZ」は、新米ウルトラ戦士であるウルトラマンZと、対怪獣組織”ストレイジ”に所属する主人公ナツカワ ハルキが二人三脚で怪獣に立ち向かっていく物語です。

気さくで陽気なウルトラマンZと、体育会系で少し天然気味なハルキの真っすぐなコンビが、視聴者をポジティブな気持ちにさせてくれる面白い番組だったと思っています。

変身するときに「ご唱和ください我の名を・・・ウルトラマンゼーット!!」とお決まりのセリフを叫んでから変身アイテムのボタンを押すなど、ついつい真似したくなる部分も多く、放送当時は想像していた以上にハマりました。

脇を固めるサブキャラクターも魅力的な人物が多く、対怪獣ロボットのエースパイロットでありながらウルトラマンZにガチ恋しているナカシマ ヨウコ隊員や、怪獣が大好きで怪獣の身体組織を冷凍保存してコレクションしているオオタ ユカ隊員など、ウルトラマンや怪獣が人間パートの邪魔にならないような接点が各人物に設定されているところも大変よかったです。

2013年以降のウルトラマンシリーズ(一般的にはニュージェネレーションと呼ばれている)は、人間関係やウルトラマンの葛藤、物語全体の大筋をいろいろやろうとした結果、割を食らって何かしらの要素が消化不良のまま最終回を終えてしまう事が多いのですが、ウルトラマンZに関してはそんな事も無く、最後まで全力で走り切ることができた良作でした。

ネタバレになるのであまり詳しくは触れたくないのですが、画面の中の登場人物と、それを観ている視聴者の気持ちが一つになる一体感のようなものを感じられると思っているので、なんだか前向きな気持ちになりたい人は「ウルトラマンZ」を観てみることをオススメします。

2クール全25話しか無いので、サクッと観られると思います。

働く社会人にこそ観て欲しい、「ウルトラマンブレーザー」!!

ウルトラマンブレーザー。U-NEXTでの説明文。

これも割と最近の作品です。

正攻法なウルトラマンだとは言いづらい部分もあるんですが、宇宙人と地球人の意思疎通や、登場人物の家庭環境や組織内における人間関係など、とにかく”コミュニケーション”をテーマとした作風に重きが置かれ、胸を打たれました。

これだけ書くとちょっと気難しそうな感じがするんですが、大人向けな内容を、子供向けに上手い事柔らかくして作られたような丁寧さを感じます。

前述の「ウルトラマンZ」の項目で書いたように、2013年以降のウルトラマンシリーズは、描く要素が多すぎて消化不良のまま終わりやすい傾向にあるのですが、「ウルトラマンブレーザー」は、その辺の物語展開の足枷になりそうな要素を極力削って、描きたいところにちゃんと注力できたと思っています。

「ウルトラマンブレーザー」が書きたいものは人間関係ですが、とにかく本作は人と人の関係性の描写に尺を割いています。

主人公ヒルマ ゲントは、怪獣攻撃隊SKaRD(スカード)の隊長として頼れる部下達をまとめながら、上層部からの理不尽な要求になんとか従ったり、家で待っている妻や息子も大切にしていたりといろんな立場で板挟みになりながらも、前向きに怪獣に立ち向かっていくキャラクターとして描かれていました。

その他、SKaRDの隊員たちの友人や家族がゲストとして登場する回が頻繁にあり、各々のキャラクターのバックボーンが自然な流れで描写できていたのも好印象です。

それだけにとどまらず、行方不明になった父の謎を追って上層部が隠蔽する機密情報を探るアオベ エミ隊員を中心とした、縦軸の物語も見所でした。

さいごに

いかがだったでしょうか?

この記事を読んで、ウルトラマンを観てみようかなと思ってもらえたら最高です。

今回もオススメ作品を三作品紹介しましたが、かなり無難なチョイスになったと思います。

これは、初めて観るならマニアから名作と評価されている作品や、私が個人的に好きな作品よりも、シンプルに面白いものを観て欲しいと思ったからこそのチョイスです。

私はウルトラマンの事を戦後の歴史だったり、特撮の歴史だったりと、いろいろな観点から見ても好きですが、それ以前にヒーローとしてカッコイイから好きというシンプルな気持ちがあります。

その気持ちは、物心ついた2歳か3歳の頃にはじめてウルトラマンに触れた時から変わりません。

だからこそ、これからウルトラマンを観る人にも、子供の頃の純粋な気持ちで、素直にカッコよさを楽しんで欲しいと思っています。

皆さんも、自分だけのウルトラマンを見つけて、いつまでも大事にして欲しいです。

次回は、仮面ライダーシリーズについて、お話したいと思います。