今日も毎日特撮健康生活!!
目次
仮面ライダー生誕55周年
皆さん、今日が何の日なのかご存じでしょうか?
そうです。
本日、4月3日は、55年前の1971年に仮面ライダーシリーズ第1作目である「仮面ライダー」の第1話が放送された日なのです。
まさに、仮面ライダーの日と言ってしまってもよいでしょう。
Youtubeの仮面ライダー公式チャンネルでは、メモリアル映像が公開されており、この1年を盛り上げていこうという意気込みを感じます。
このメモリアル映像、なかなか凝った造りになっていて、ただ放送順に仮面ライダーが順番に出てくるんじゃなくて、何かしらの企画が動いている仮面ライダーがピックアップされて構成されているんです。
昭和ライダーの映像が終わったと思ったら、絶対最初に来るのってクウガだと思うところに容赦なくアギトを持ってきたり、今年Vシネクトが公開予定のカブトや、来年なにかありそうな電王が登場するところも驚きです。
55周年を記念に、アニメ作品も制作中ということですが、その匂わせで「風都探偵」ではなく「仮面ライダーSD」を出してくるのもちょっと面白いですよね。まぁ「風都探偵」は仮面ライダーのアニメ作品というよりは「仮面ライダーW」のスピンオフなので、厳密に仮面ライダーシリーズのアニメであるとは言い難い面もあります。
こんな感じで55周年がはじまったわけですが、これを機に第1作の「仮面ライダー」を観てみるのはいかがでしょうか?
TTFCやU-NEXTなどのサブスクに入会する必要はありませんよ。
Youtubeの東映特撮Youtube Officialで、全仮面ライダーの第1話と第2話がいつでも無料で観ることができますからね。
第1話「怪奇蜘蛛男」
私がこの仮面ライダー第1話を初めて見たのは90年代初頭のBS放送だったんですが、当時は幼稚園児だったので怖くて怖くて最後まで観ることができませんでした。
変身ヒーローが大好きで、ウルトラマンやスーパー戦隊、メタルヒーロー・・・と、いろいろな番組に夢中になりながら、遂に仮面ライダーシリーズだけはハマることはありませんでした。
その後、「仮面ライダークウガ」の放送時期に、私の住んでいる地域だけ初代仮面ライダーの再放送があって、そこでやっとハマる事ができた感じです。
その後、ちゃんと最初から最後まで観たいと思い、レンタルDVDやスカパーの東映チャンネルを駆使して全話観たんですが、この第1話は抜群に面白くて、第1話だけ何回も何回も観直した記憶があります。
というわけで今回は、いつもみたいに感想を書くとかじゃなくて、私の目線で観た場合にどこがどんな風に面白く映ったのかを解説していく感じで書いていきます。
1:19~ サブタイトル
本編開始と同時に、おどろおどろしいテロップにドギツイ色合いの花がドアップで映し出されます。
BGMのM31も不気味です。
カメラが少し引くと、花の後ろに蜘蛛男が手をこまねいています。
仮面ライダーの放送時間は土曜日の19:30ですが、なんだか夜中に観ちゃいけない番組を観てしまったかのような気味の悪さです。
しかし、美しい花と不気味な怪人が同じ画面に映る事で、美醜が共存する芸術的な画面になっていると言えます。
1:30~ 本郷猛
映像が切り替わると、我らが藤岡弘、演じる本郷猛が登場します。
水色の衣服に身を包みバイクを走らせます。
カメラは、バイクが通過する様を何度も何度も繰り返し繰り返し映し出し、時には映像を逆さまにしたり、地面に接するタイヤだけを映したりして、視聴者に強烈なインパクトを与えます。
本郷がバイクを止めると、そこにはおやっさんこと立花藤兵衛がストップウォッチを握りしめ、ラップタイムの不足を指摘します。
本郷は「敵わないな」と漏らしながら、ラップタイムを縮めるため、再びバイクを走らせます。
そこで軽快に鳴り響く、「レッツゴー!!ライダーキック」のインスト版。
ここに藤兵衛の解説モノローグが入ることで、本郷猛がどんな人物なのかがよくわかる造りになっています。
2:30~ ショッカーバイク部隊
と、威勢よく走り出した本郷猛の元に、黒いコスチュームに身を包んだショッカーバイク部隊が現れます。
今までいなかったのに唐突に現れるのが不気味です。
これを自分への挑戦だと受け取った本郷は、スピードを上げて振り切ろうとしますが、前方にもバイク部隊が・・・。
自分が狙われていると察した本郷は、前方から迫るバイク部隊をジャンプで飛び越え、やり過ごします。
ここで「レッツゴー!!ライダーキック」の演奏が終わるのが、余韻を残すような感じで実に渋いです。
そして、何事も無かったかのようにワラワラと消えていくバイク部隊。
「何故あんな真似をしたのか突き止めてやる」と、それを追う本郷。
しかし、バイク部隊の消えていった茂みの中には霧が立ち込めており、そこで本郷は蜘蛛男の蜘蛛の巣にかかってしまうのです。
当時のブラウン管ではそこまで鮮明に映らなかったと思いますが、蜘蛛男の糸はビニールテープでできているんですね。
3:53~ ショッカーアジト 改造手術室
あれよあれよと場面は変わり、今度はショッカーアジトの改造手術室です。
薄暗い中でカメラがユラユラと動きながら、不鮮明な部屋の内装を映しますが、本郷の目元だけが映るように工夫されたライティングや、長回しの映像と短いカットが入れ替わったりする緩急の入れ方がショッカーの不気味さを際立たせます。
後々のエピソードで、ショッカーはナチスドイツから派生した組織であることが語られますが、第1話時点ではそんな説明は無いので、とにかくよくわからない怖い組織として描かれます。
それもまた良いですね。
また、改造された肉体の性能を本郷自身に実感させるため、5万ボルトの電流を流しますが、その前にベルトの風車に風を当ててエネルギーを充填させる描写が入ります。
この時点で、仮面ライダーは風の力で戦う、という事が明確にされていることがわかります。
5万ボルトの電流が流れる場面も、特撮で電流のエフェクトを加えるのではなく、黄色い光を当てて、本郷は苦しむだけの表現で済まされていますが、これはこれでショッキングで良いですね。
7:58~ 緑川博士登場、アジト脱出
突然警報ベルが鳴り、発電室が破壊された事が戦闘員の口から報告されます。
手術室のメンバーは、犯人捜しで手術室から出ていきますが、手術室に一人残された本郷のところに、緑川博士が現れます。
本郷は、緑川博士のアドバイスでアジトを脱出しますが、ここでも本郷の肉体の性能について緑川博士から説明があります。
前述の通り、映像で風力エネルギーを蓄える描写はありましたが、言葉で明言されていたわけではないので、緑川博士の言葉ではじめて実態のある設定として語られたことになります。
仮面ライダーが一般的な変身ヒーローになった現代では、仮面ライダーが超人的な能力を持っている事は言うまでもありませんが、55年前の当時は勿論、仮面ライダーがはじめてテレビに登場したわけなので、誰も仮面ライダーがなんなのかわからないわけです。
それをわからせるかのように、鎖を引きちぎったり、ジャンプしたその勢いでアジトの天井を突き破ったりしているわけですね。
「仮面ライダーはこんなにすごいんだぞ」と視聴者に訴えかけているわけです。
説明的ではありますが、とてもわかりやすいです。
9:40~ 仮面ライダー登場!!
アジトを脱出した本郷は、緑川博士をバイクに乗せて山道を駆けます。
しかし、それを待ち構えるかのように蜘蛛男が張り巡らせていた巣にかかり、本郷は谷底へ。
山道に取り残された緑川博士は、戦闘員に連行され、蜘蛛男に処刑される寸前・・・。
と、そこにカキーン!!という効果音が響くと同時に、何処かの崖上に現れる仮面ライダー!!
「レッツゴー!!ライダーキック」のインストが流れ出し、「トォーッ!!」と大ジャンプ、さっきまで茂みの中だったのにいきなり造成地に変わって、戦闘員を蹴散らす仮面ライダーのアクションシーンが始まります。
後期エピソードになると洗練されていくライダーアクションも、この頃はまだ粗削りで、身体と身体のぶつかり合いみたいなところはあるんですが、映像を少し早回しにすることでワラワラと蜘蛛が湧き出るような動きになっており、非常に印象的です。
そして、仮面ライダーが再び「トォーッ!!」と大ジャンプすると、それを目で追う蜘蛛男たちの映像を挟んでAパート終了です。
すごい勢いのAパートでした。
11:44~ 緑川ルリ子
Bパートがはじまると、場面はいきなり街中に変わります。
大学帰りの緑川ルリ子のところに友人の野原ひろみが現れ、一緒にバイト先に向かう・・・という場面なのですが、カメラが妙にフワフワして違和感があるなぁ、と思ったら手前に葉っぱが映り込み、ルリ子を監視している戦闘員の目線であったことがわかります。
「誰かに見られているような」と不審がるルリ子を、怪しい男たちが取り囲み、ジリジリとにじり寄ってきます。この男たち、当然ですが戦闘員が一般人に化けた姿です。
後期エピソードでも戦闘員が一般人に化けて登場する事はありますが、第1話は無言でジリジリ詰め寄ってくるので余計に怖いです。
そこへ、Aパートで本郷のコーチとして登場していた藤兵衛が車で通りかかったことで、怪しい男たちは忽然と消えてしまうのですが、このタイミングの良さも不気味です。
もしかしたら藤兵衛も怪しいんじゃないかと疑ってしまいそうになります。
14:24~ 倉庫でルリ子を待つ、本郷と緑川
妙に薄暗い倉庫の中で本郷と緑川博士がルリ子を待っています。
この合間、水でも飲もうと思ったのか、本郷が水道の蛇口を回したところ、蛇口がねじ切れてしまいます。
まだ本郷自身が自覚できていない改造人間の能力で握力が強くなっていたわけですが、ここで本郷は「第三者から見れば、俺はまるで遠い宇宙の彼方から来た遊星人と思うかもしれない」とモノローグで語ります。
遊星人というのが、今の時代で考えると新鮮ですよね。
遊星人というのは、言い換えれば宇宙人という事なんですが、妖怪やロボット、サイボーグでもなく、宇宙人が出てくるあたりに時代を感じさせます。
あの時はまだ、人智を越えたとても強い存在は大体宇宙人だったので、言葉選びとして必然的にそうなったんだと思いますが、今だと創作物が多様化しているので違った言葉になりそうですよね。
19:20~ 変身
仮面ライダーと言えば変身ポーズですが、最初の頃は、ベルトの風車に風圧を受けると変身するという設定でした。そのため、毎回バイクで走りながら徐々に身体が変わっていくという表現になっているんですが、やはりどこか、ヒーロー然としたものではなく、身体が人ではないものに変わっていく不気味さみたいな感じで描かれていますね。
でも、変身前に着ている上着がペロッとはがれると、その下に隠れていた変身ベルトが顔を出す、みたいな表現は、クラークケントが胸をはだけるとスーパーマンのSマークが見える、みたいなのと似ていてカッコいいです。
本郷がライダーに変身するのと同時に、バイクもサイクロン号に変形します。
といっても、具体的に変形しているわけじゃなくて、それっぽくどこからともなく板が生えてきて次の場面になるとフロントカウルができあがっている、みたいな大雑把な映像ですが、このよくわかんない感じもまた、いい味になっていますね。
BGMは不穏です。
後のエピソードになると、「レッツゴー!!ライダーキック」のインスト版を流しながらカッコよく変身するようになるんですが、第1話はどうも、カッコ良さよりも怪奇性が前に出ている感じですね。
ちなみにこのBGM、有識者の中では語るまでも無いですが、仮面ライダーの為に作られた曲ではなく、別の作品からの流用曲ですが、出所が2026年現在でもハッキリしておらず、ファンを悩ませている1曲であります。仮面ライダー全体を通して見ると、トータルでの選曲回数は数えるほどしかないんですが、記念すべき第1話で流れる曲なだけに印象に残りやすい背景もあります。
20:15~ 仮面ライダー対蜘蛛男
第1話のハイライトとも言えるアクションシーンです。
観ていただくとわかるかと思いますが、アクションがとても特徴的です。
対決が始まる前に、ライダーを取り囲んだ戦闘員がグルグルと円を描くように動く場面は、映像をコマ落としして早回しをすることて、蜘蛛の子がチョコマカ動き回るような効果が出ています。
ショワ~・・・と液体が流れるような効果音が被さるのも印象的です。
後期エピソードになると、流れるようにバシッ!バシッ!と戦闘員を蹴散らすライダーのアクションも、この頃はまだ模索の段階なので、一発一発の攻撃が重いですね。
効果音もドスン!ドスン!と強く響きます。
ライダージャンプも印象的です。
ライダーが飛び上がる映像を複数回連続で流すことで、「飛んだ!」「まだ飛んだ!」「更に飛んだ!」と、あたかも高く飛び上がっているかのような印象が残ります。
ラストのライダーキックも、一般的なイメージである飛び蹴りのフォームにはなっておらず、空中から落ちてきて着地したところに蜘蛛男がいた、みたいな感じになっています。
まだ型ができあがっていないわけですが、この時点でも既に仮面ライダーがキックで怪人を倒す、という方向性は決まっていたということがわかります。
絶命した蜘蛛男が泡になって溶けていくところも、「勝ったぞ」という勝利の余韻も無く、あれは一体何だったんだろう?と疑問の残るような、不思議な幕引きでした。
22:31~ エピローグ
激闘の末、蜘蛛男を倒した仮面ライダーこと本郷猛。
気を失ったルリ子を藤兵衛に預け、バイクで一人走り去っていきます。
この間、本郷は多くを語りませんが、ナレーションが状況を全て説明してくれます。
被さるBGMは、エンディングテーマのトランペットソロであるM6ですが、乾いた音が匂わせるもの悲しさが、この勝利を清々しいものではなく、これから始まる長き戦いの前哨戦でしかないことを物語りながら幕を閉じていきます。
さいごに
いかがだったでしょうか?
55年続いた仮面ライダーの歴史が、この第1話からはじまったと考えると、なかなか感慨深いものがあるとは思えないでしょうか?
仮面ライダーを全て観るのは難しいと思いますが、第1話を観るだけでも、ライダーのカッコ良さは存分に伝わると思います。
是非、気になった方は第2話の「恐怖蝙蝠男」も観てみてくださいね。

