ウルトラQ #03「宇宙からの贈りもの」感想 火星からの警告!ナメゴンは塩に弱い!!

ウルトラQ #03「宇宙からの贈りもの」感想 火星からの警告!ナメゴンは塩に弱い!!

第3話「宇宙からの贈りもの」

1966年1月16日に放送されたエピソードです。

突如、空から降ってきたカプセルは、過去に地球人が火星に向けて飛ばしたきり、消息不明になっていた探査ロケットに搭載されていたカプセルで、これがなぜ地球に送り返されてきたのか?というのが大体のあらすじなのですが、ウルトラQの作風的に根幹の部分は有耶無耶のまま終わります。

やはり怪獣路線の番組なので、ナメゴンとの戦いが最大の見せ場となっています。

物語

第1話「ゴメスを倒せ!」の記事で触れた通り、この第3話がウルトラQの初回放送になっていたかもしれなかったわけですが、放送から60年近く経った今考えても、この回は第1話じゃなくてよかったと思います。

地球人が火星に放ったロケットが原因となって、宇宙からナメゴンの卵入りのカプセルが送り返されてくる展開は、人類自身の行動が脅威を呼び寄せてしまう・・・というミステリーゾーンへの導入としては面白いと思います。

しかし、「宇宙からの贈りもの」はラストシーンがちょっとよくないんです。

一平が荒らされた事務所の中で拾った金の玉(実はナメゴンの卵)にチェーンを付けて、ペンダントととして由利子にプレゼントしてしまったことによって、ラストで由利子の胸元で卵が孵化しようとしてしまうトラブルに発展してしまいます。

これで由利子は一平を非難するセリフを浴びせるのですが、初回放送でレギュラーキャラクター同士が不穏な空気になってしまうのは、あまり良い印象が無いと思います。

その点、実際の本放送で第1話を飾った「ゴメスを倒せ!!」は、淳は閉じ込められた炭鉱から由利子を守りながら脱出したり、由利子は取材のために一目散に現場に行ったり、一平は次郎のリトラの言い伝えを一人だけ信じてくれる等、レギュラーメンバーがそれぞれポジティブに、かつ関係性も良好に描かれているので観ていて安心感があります。

記録メディアなんて無い時代なら「宇宙からの贈りもの」が初回放送でもよかったかもしれませんが、映像メディアが普及した現代では、ウルトラQの新規ユーザーは第1話から順番に観ることになるので、いきなり「宇宙からの贈りもの」で一平のヘマで由利子が泣きわめく場面なんて見せられたら「第1話からなにやってんだコイツらは」という感想にしかなりません。

「ゴメスを倒せ!!」が第1話になったのは、「飯島 敏宏氏に無理を言って脚本を書いてもらったから」という、現代で言うところの忖度でもあったのですが、ウルトラQに限ってはその忖度が上手い方向に作用したのだと思います。

火星怪獣ナメゴン

火星からやってきたナメクジのような怪獣です。

無機質にウネウネと動きながら、人間を見つけると目から怪光線を発射して固めてしまいます。

しかし、ナメクジの性質上、塩水に弱いので、海に落とされたり大量の塩水で倒されたりと案外あっけない特徴もあります。

冷静に見るとすごい気持ち悪いデザインなんですが、何故だか不思議と愛嬌があります。

そのせいなのか、当時発売されていたソフビ人形でも可愛らしい造形をされていました。

ウルトラマンを知らない友人の家に遊びに行ったときに、テレビ台に復刻版のナメゴンのソフビ(ブルマァク魂)が飾ってあったのを覚えています。確かにあの造形は、マスコットとして飾っておく分にはサマになると思います。

80~90年代にもウルトラ怪獣シリーズとして発売されており、私はこれを持っていました。

放送当時のソフビよりも劇中の雰囲気に近い造形がされており、グロテスクと言えばグロテスクなのですが、持ち前の絶妙な愛嬌により、ちょっぴり好きなソフビ人形でした。

頭と胴体の2つの部品だけで構成されている、他に無いタイプのソフビでしたね。

特撮

ナメゴンは何もない岩場に出現するので、建物破壊などのインパクトのある映像は観られませんが、洞窟の中で不気味に浮かぶナメゴンの姿や、ナメクジ特有の光沢感のある体表など、見た目の表現がとてもよいです。

また、合成によって人間と怪獣を同じ画面に収める映像が第1、2話に比べると多いのも特徴です。淳たちが隠れる岩場の向こう側にナメゴンがヌッと顔を出している映像が何回か続くので、シンプルな巨大感や恐ろしさがよく伝わってくると思います。

ナメゴンという怪獣が何を考えているのかよくわからない表情の無い怪獣なので、余計に、未知のロボットに追いかけまわされているような雰囲気もあり、ゴメスやゴローには無かった不気味さが際立っていました。

加えて、ナメゴンは目から怪光線を発射します。これがまた、ビビビビー!!という典型的なものではなく、複数の矢印が束になって飛んでいくような、不思議な光線になっており、発射した回数こそ少ないものの、宇宙からやってきた得体のしれない怪物という印象を強めています。

まとめ

第3話にして宇宙怪獣の初登場です。

火星という身近な惑星から警告として送り込まれた怪獣でしたが、地球と火星の間の因縁は結局どうなったんでしょう。

ナメゴンというと、放送当時に加えて90年代も商品化がされていたので、新規参入の子供達にもポピュラーな怪獣だったかと思うんですが、今では名前も聞かなくなってしまいましたね。

出自が出自だしナメクジなので、小さくしてマスコットキャラクターとして使うこともできないし、人が入って動かせるデザインでもないので、昨今のウルトラマンでは扱いづらいかもしれませんね。

似たようなデザインの怪獣だとガヴァドン(Aタイプ)もいて、ブレーザーに登場していましたが、あれはまだ絵が実体化するという最大の個性があったので物語も作りやすかったと思います。

近い将来でも遠い将来でもいいので、火星人が本気出して大量のナメゴンを投入してくるみたいなお話も観てみたいです。